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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
笑いと治癒力
b0084241_15122220.jpg我々世代はヒロシマと聞くと、ノーマン・カズンズを思い出す。
アメリカの評論誌サタデーレビューの編集長だった氏は、広島を訪れその惨状を報告し、いわゆる「原爆乙女」がニューヨークのマウント・サイナイ病院で治療を受けるきっかけとなった。

治療にあたったのは、バースキー博士の率いる形成外科チームで、当時まだ日本には形成外科は存在しなかった。
その後博士のもとには日本から毎年一人ずつ留学生が送り込まれ、帰国後、わが国での形成外科の創設に寄与した。

30年ほど前、ノーマン・カズンズ氏は「笑いと治癒力」という著書を出版し、評判を呼んだ。
ある時から膠原病という難病に侵され、医師に見放されたが、自身で探索の結果、ビタミンCの大量投与と笑いによる免疫能強化を計り、ついに難病を克服するという闘病記である。
ビタミンCについてはノーベル賞受賞者のポーリング博士が提唱し始めたばかりであり、笑いの効用はカズンズ氏のアイディアであったと思う。
当然のことながら医師からは全く相手にされなかったが、カズンズ氏はめげることなく、実践を続けた。
そして今、笑いもビタミンCの大量投与も、抗加齢医学の重要な手法となっている。

出版直後、たまたまアメリカの空港の売店で見かけ、帰りの機内で一気に読み終えた。その内容にいたく感銘を受け、早速翻訳をと思い出版元に問い合わせたところ、すでにどこかの出版社が翻訳権を交渉中ということで、諦めて忘れてしまっていた。

今この稿を書くにあたりネットで検索したところ、その出版社は岩波書店だった。
笑いと治癒力」の題名で、岩波現代文庫に入っている。迂闊であった。

著者の経験が語られているだけで、今はやりのエビデンス・ベイスド・メディシン、EBMには程遠いかもしれないが、さすが一流のジャーナリストが書いただけあって、非常に説得力がある。
僕も読み返すつもりだが、この分野に興味をお持ちの方にはぜひお勧めしたい本の一冊である。
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by n_shioya | 2009-08-12 22:51 | アンチエイジング | Comments(4)
Commented at 2009-08-13 06:47 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruhiginoue at 2009-08-13 10:10
 笑いによる治癒は「パッチ・アダムス医師」でも知られていますが,中国では何千年も前からやっていたそうで、気落ちが激しくてどうしても笑えない人には意志に反して強制的に笑わせる究極の手段が用いられていたそうですね。つまり「くすぐり」ですが、それも当書に載ってあるでしょうか。
Commented by n_shioya at 2009-08-13 15:31
ハドソン さん:
自然の笑いのときは関連した顔面筋が収縮や弛緩を複雑に織りなしているのだと思います。
作り笑いのときは、おそらく収縮がドミナントになって、不自然かつやがては後にしわを残すのかもしれません。
Commented by n_shioya at 2009-08-13 15:32
ruhiginoueさん:
中国のことは知りませんでした。
またカズンズが取り上げていたかどうか、調べてみます。


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