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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「まつり」のいる夏
孫の訪れは二度の楽しみがある、来た時と帰るときと。とはよく聞くセリフである。
だがその孫が、太平洋の彼方の住人となると、何時までもいてくれたらと願う。次回が何時か、この年になると定かでないからだ。

ニューヨークの孫娘を成田に出迎えたのが先週の半ば。もうあと一週間でまた成田から見送ることになる。
中学三年。この時期の子供は成長もはやいし、変化も急速である。
背丈はとっくに小柄な配偶者を追い越しているが、中身はまだ子供と言うか、大人への移行期の微妙な時期である。

幸い同世代の従兄弟たちや、精神年齢はまだあまり離れていない叔父叔母が周りにいてくれるので、孫娘も退屈することもなく、預かっている我々末期高齢者もあまり戸惑うこともない。

思えばこの孫娘は数奇な翻弄されてきた。その最たるものが9・11であることは以前に軽く触れた覚えがる。
その頃世界貿易センターのそばに住んでおり、われわれが訪ねるときはセンターに隣接するマリオットに泊ることにしていた。
その朝、母親である次女が孫を近くの幼稚園において家に戻る途中に、ガラガラポンが来た。慌てて幼稚園に戻り、娘を連れだすと、もうあたりは瓦礫と炎の阿鼻叫喚の地獄だったという。
次女はヘナヘナと崩れ込み、もうこれでおしまいと諦めたという。
その時孫が、母親の手を捕まえ“ママ、ともかく逃げよう”と現場から引きずり出し、二人でミッドタウンのほうへ歩き続け、無事長男夫婦のアパートに避難した。

あの日、ニューヨークへの連絡手段は完全に途絶え、われわれが長男から、全員無事との情報を得たのはその晩だった。

その「まつり」と言う名の孫が、われわれにとって特別な存在なのは、この「出来事」も一つの理由である。
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by n_shioya | 2009-08-25 21:56 | コーヒーブレーク | Comments(5)
Commented by ruhiginoue at 2009-08-25 22:49
 記録映画『シッコ』で、「911」の瓦礫を片付ける奉仕活動でアスベストなどの害毒で身体を壊した人たちが、公務員ではなくボランティアだから公的救済の対象外とされ、高額な医療費が払えず苦しみ、一方、米軍グアンタナモ刑務所が入所者虐待の告発に対して、人道的な対処をしていると抗弁し、だからテロ容疑者でも無料で良い医療を施していると言うから、ではそこへ行って治療してもらおうと押しかけたら、軍から近寄るなと拒絶され、近くのキューバへ行ったら、ゲバラの娘が父の跡を継いで医師になっていて、無料で治療してくれた、という皮肉な場面が辛辣に描かれてました。
 それはともかく、ある同級生はデジカメで娘を撮影し、youtubeに投稿してます。そして両親に経済援助してほしくなるたびにEメールで「孫娘の新しい動画」を知らせてます。これで爺婆なんてイチコロだそうです。
Commented at 2009-08-26 00:52 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2009-08-26 21:15
ruhiginoueさん:
実はまだシッコは見ていないのです、いろいろと問題作のようですが。
アメリカは格差を前提とした社会ですし、また、極端から極端に揺れ動くお国柄ですので、どんな内容かぜひ見てみます。
Commented by 御隠居@横町 at 2009-08-27 09:21 x
そうなんですよね。
マスコミは「日本も格差社会に」とか、「階級社会に」なんてあおりますけど、わたしからすれば、「そんなわけないじゃないの」って、欧米は根っから格差・階級社会ですものね。
身内にリベラルな英国人がいますけど、地域の学校を指して、「あそこはworking classの学校だから、娘は行かない」とか、日常にclassなんて言葉が飛び交う。
日本でもし「階級が」なんて言おうものなら、「お前、何気取ってるんだ?」で、気まずくなりそうですね。
アメリカもやはり東部エスタブリッシュメントは特別なんでしょうね。いくらシリコンバレーであれだけハイテク産業がにぎやかで、大金持ちが出ても、冷やかな目でながめてるんでしょうね。
Commented by n_shioya at 2009-08-28 18:00
御隠居@横町さん:
僕も同感です。
日本ほど“階級意識”の存在しない社会は少ないと思います。


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