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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ひざの具合がまだ思わしくない。
五月に左ひざの内側の腱鞘炎のような痛みではじまり、痛みは間もなく治まったが、ひざの屈伸のたびにカクンカクンと音がするようになった。 整形外科で診察を受け、レントゲンも撮ったが特に軟骨に異常はなさそうなので心配はいらないという。 つまりまだ、加齢で起こりやすい変形性関節炎ではないということだ。 念のためにリハビリの指導を受けられたら、ということで、リハビリで膝の屈伸運動を教わった。 痛みの為に一部の筋肉をかばって使わなかったため、その筋肉の機能が衰えているという。 なるほど、右足では一本足で建てるのに、左はふらついてしまう。 膝は何本もの筋肉が複雑にバランスを保っているので、一本でもさぼるとバランスが崩れるのだそうだ。 回復にはしばらくかかりますよと、覚悟をさせられた。 そうは言われても、医者でも自分のこととなると素人の患者と同じで、ほかの整形外科医に出くわすと、やはりまた別の意見も聴きたくなる。 するとまた、それぞれの専門医の言うことがまちまちなのに驚かされる。 膝を触りもせず、すぐレントゲンに回され、フィルムをパッと見て、“心配ないですな”とだけ言われ、診察室を出たところで “一寸関節の間隙が狭いので御心配なら、MRIを取られたら如何でしょう” 看護師に言われたこともある。 “このカクンカクンが続くと、軟骨に悪影響はないでしょうか?”と、また別の医師に聞くと、“そりゃその可能性は十分ありますね。”という答えが返ってくる “ではどうすれば?” “しょうがないですね、あなたの御年では。これから軟骨は悪くなる一方ですから。”と冷たいお言葉である。 もうちっと言いようはあるのではないか、と患者として考えてしまう。 実は5月に痛みの始まる前、たまたま友人の医師から “先生、膝の具合は?” と聞かれたことを今思い出している。 “いや全く、でも何で?” “年を召すとまず膝に来ますので。” 今となると、その時そいつに、誰だか忘れてしまったが、呪いをかけられたような気がしてならない。 其れでも先週オーストラリアの世界遺産国立公園では、数キロの山道の上り下りも皆と一緒にできた。 それも終始先頭を歩き、“膝は大丈夫ですか?”と心配され、“早く歩いた方が、痛みの時間は短くなるんだ。”と減らず口をたたく余裕はあった。 ともかく近々に、MRIでもなんでも精密検査を受けることにしよう。
by n_shioya
| 2009-11-09 23:00
| 医療全般
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Comments(6)
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船長
at 2009-11-10 06:57
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はい!
MRIでもなんでも受けられて、思いっきり散歩を楽しめるようになって下さいまし!!
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MIU
at 2009-11-10 09:55
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私は若い頃に運動で膝を壊しました。
運動を辞めてから、普段の生活には何の支障もなく生活できています。 が・・・。 季節の変わり目だけは痛むんです。 急に寒くなる日などは前日の夜に痛み、 あ~っ・・・。明日は寒くなるなっ。と予報が出来ます。 先が思いやられますね。 先生の膝がカクンカクンいわなくなる事を祈ってます!!
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芙蓉
at 2009-11-10 09:59
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膝の具合、案じておりました。心配ですね。
にしましても、先生の語りは、本当にチャーミング!! 呪いをかけられたような気がしてならない、のくだり、 思わず噴き出してしまいました。 原因が分からない不安、 そういう患者の気持ちもすべて代弁していただき、頷くばかり。 この際、徹底究明?されて、早く良くなればいいですね! どうぞお大事になさってくださいませ。
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n_shioya at 2009-11-10 22:32
船長さん:
はい!仰せのとおりいたします。
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n_shioya at 2009-11-10 22:34
MIU さん:
ちょっとの歩行障害がどれほど全身に影響を及ぼすか、身にしみてわかりました。
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n_shioya at 2009-11-10 22:35
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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