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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「それでも日本人は戦争を選んだ」続き
ついに読み終えた。「それでも日本人は戦争を選んだ」である。
活字も大きく、大したページ数ではないが、それぞれの箇所に引っかかって、自分がその立場だったらどうふるまっただろうか、と考え、考え読み進んだので時間を取ってしまった。
まさに著者の術中にはまってしまったといえる。
それだけ読み応えのある本だった。

右にも左にも偏らず、周知の事実は大きな事柄でも省略し、最近の資料によって明らかになったことは、反対に細かいことであっても深く掘り下げる。解釈ではなく、発掘である。
たとえば松岡洋介が本音では直前まで、国際連盟脱退に反対の意を表していたという文書など。
当時の新聞記事、公式文書、最近になって公開された極秘外交文書それに加えて故人の書簡など渉猟し、歴史を構築してゆく面白さは、時代のスパンは違っても、考古学に匹敵するものがあるだろう。
著者の分析で広田弘毅などどう位置付けられるか知りたいところだ。

トルストイは「戦争と平和」で、僕の読み違いでなければ、彼の歴史観を語っていたように思う。それは“歴史には流れがあり、それぞれのプレイヤーはその役をやらされているだけで、その男がいなくても、別の男がその役を演じたろう、”という考えである。
確かに個人ではどうにも動かせぬ、歴史のうねりはあるだろう。だが、各場面でというか岐路で、一人の男が、しばしばそれはナポレオンやヒットラーのような狂人であるが、流れを一時変えて世界を混乱に陥れるのも事実である。

日本の場合難しいのは、その個人を特定できないことである。
明治維新以来、「脱亜入欧」にまい進した日本は、「植民地争奪戦」に後れを取ったこともあり、がむしゃらに軍国主義へと突き進む。それを正当化したのが「生命線」というキャッチ・フレーズであった。ちなみにナチスはこれを「レーベンスラウム」と呼んだことは御承知の通り。
そして日本全体が、天皇を祭司とした「カルト集団」と化し、「国体」という意味不明の錦の御旗を先頭に、破滅への道に突入した、というのがこの昭和一桁の単細胞の結論である。

ところで目の状態は?そんなに本を読んでいいの?
確かに眼にはよくなかったようです。だが、中途でやめて我慢するストレスの方がはるかに害がありそうだったので。

加藤陽子先生、ありがとうございました。
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by n_shioya | 2010-05-02 21:48 | コーヒーブレーク | Comments(4)
Commented by HOPE at 2010-05-02 23:00 x
なるほど…
食の節制を厳しくなさる先生でも我慢が出来ずに読み込んでしまうご本とあれば更に興味が増します
抗えない「うねり」や「流れ」もある一方で、確かに個々人が大きく翻弄される…
マクロとミクロの両面を新しい史料とともに書かれているとあれば、歴史嫌いを返上して読んでみたいと思います
Commented by ruhiginoue at 2010-05-03 20:46
 日本が戦争に突き進んだ歴史は、人口が急増して膨張政策に走ったためで、だからGHQは、戦後の復興に産科を充実させて人口増を図ることが、日本の場合は如何なものかと迷ったそうです。
 今も、美容外科ばかり繁盛して産科医師が不足とはいうけど、人口抑制のほうが少子化対策より妥当ではないかという意見がありますね。どうなのでしょうか。
Commented by n_shioya at 2010-05-03 22:34
HOPE さん:
ぜひお読みください。歴史は決して暗記モノであってはならないということがよくわかります。
Commented by n_shioya at 2010-05-03 22:42
ruhiginoue さん:
地球規模で考えれば、人口増のほうが問題ですね。
また、美容外科医の無軌道な繁殖は40年前に規制するチャンスがあり、行政も乗り気だったのですが、一部の医師のエゴでご破算になってしまいました。
その時点で、こういう事態が生ずるのは必至と、暗澹となった覚えがあります。


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