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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
老いの価値
アンチエイジングに関わるようになって、それを包括する「老年学」の存在を知り、だいぶ勉強をしてきたつもりだったが、ある本と出会い、まだとば口にすぎないことを思い知らされた。
それは、山本思外里氏の「老年学に学ぶ」である。
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氏は昭和4年生まれだから、僕の二年先輩ということになる。
序文を引用する。
“「長い余生を、健康で楽しく暮らしたい。そして、最後までボケずに、やすらかにしにたいものだ。そのためにはこれからどんな暮らし方、どんな生き方を選択すればよいのか」。―私が六十五歳の時真剣に考えたのはこのことだった。”(同感ですな)

そして模索、探求の末老年学にたどり着き、70歳から本格的に「老年学」の勉強を始める。
約五年経過して、一年がかりでその成果をまとめたのが、この本だという。
老年学についてこれほど包括的で且つ明快な著書は初めてである。
まだ、半分ほどしか読めていないし、巻末にはさらに参考図書が150冊ほど列挙されている。その一割も僕は読んでいない。
まだ、著書について云々するには早すぎるが、印象に残った箇所を一、二ひろってみたい。それは著者によるカール・ユング神谷美恵子の紹介の部分であるが。

成人期以後の人間の成長・発達を研究し、「老いの価値」を初めて認めた心理学者は、ドイツの精神分析学の先駆者ユングだそうだ。それまでのフロイド学派は、老いを悲劇的結末としてとらえる研究にしか関心がなかったという。
ユングは四十歳を「人生の正午」と呼び、四十歳以降を「人生の午後」ととらえた。
そして人生には二つの目的があり、人生の午後には、人生の午前とは全く違う目的がある、と指摘した。そして「午前中の法則を午後まで持ち込もうとする人間は、心の傷でそのつけを支払わなければならない」と喝破した。
むしろ、仕事、結婚、家庭、子供などにすべてのエネルギーを奪われる成人期には、個性化の道を歩むことは不可能であり、内面生活の充実にたっぷり時間をかけられる老年期になって、始めて個性化の権利を手にすることができると説く。

また、あの神谷美恵子も、「安らかな老年を迎えて長寿を全うする人々はこのコペルニクス的転換を知らず知らずのうちに成し遂げているように思われる」。と言っている。
だが、それは「心がけと同時に体質、健康、社会的・経済的・家庭的条件などがうまくそろって初めて可能なことでもあろう」。とも彼女は付け加えている。
うーむ、確かにそうだが、条件は厳しいですな・・・

この継ぎはぎの引用では何のことかわからないといわれそうなので、読了してから、彼らの言う「個性化」、「コペルニクス的転換」など、じっくりと検討してみたい。
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by n_shioya | 2010-10-26 22:50 | アンチエイジング | Comments(2)
Commented by アヤメ at 2010-10-27 22:50 x
現在は、ユングやフロイト時代より 寿命が延びていますし、新しい薬も出てきて 栄養状態も良くなっています。そういう私たちを取り巻く環境の変化も加えて 新しい老年学をどんどん開拓してください。
Commented by HOPE at 2010-10-27 23:27 x
なるほど…「午前中の法則を…」ですか
何度か聞いた覚えはありますが、色々あってイロイロな人と接して
今ようやくピンと来ることもありますね
年を重ねるのは悪くないです!


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