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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「言葉でたたかう技術」
加藤恭子さんがまた、また本を出された。
言葉でたたかう技術」である。
副題の「日本的美質と雄弁力』の方がもっと内容に沿っているかもしれない。
彼女は僕より二歳上、アメリカに二度、フランスに数年と留学、外国滞在の経験も豊富である。
「言葉でたたかう技術」_b0084241_22434025.jpg

言挙げをしないことは、日本の中では美徳かもしれぬが、これから国際社会で渡り合っていくには、弱点でもある。
今後は、和を尊ぶ美質を残しながら、世界にその美質を言挙げしていくべきだ。
というのが、長年の外国生活と、上智大学のスタッフとしての豊かな経験から生まれた、加藤さんの結論であり、この御本の趣旨でもあると思う。

同時期に、似たような経過をたどった者として、御著書で述べられていることは、全く同感である。
同じことでも彼我の受け止め方に180度の違いがありうる、パーセプションギャップ
それを埋めるためには、率直で忍耐強い意見のぶつけ合いが必要だが、我々はそれを得意とはしない。
だが、これからは場合によっては日本的な思考や立場を、西洋的なロジックで説明するという、いささか矛盾をはらんだ努力が必要とされるのではないか。

ハンチントンも名著「文明の衝突」の中で、世界を八つの文明圏に分けているが、日本だけは一国だけで文明圏を形成しているとしている。
その立場で日本がこれからいかに世界に貢献できるか、加藤さんは終章で具体的な提案をされている。それは御著書の中では、あるシンクタンクの活動として展開されており、夢物語と謙遜されているが、これほどバランスのとれた、日本の取るべき具体案はこれまでに耳にしたことはない。

終わりの言葉を引用させていただく。
「島国ゆえに、他を知らず、理解できないことも多いのだが、逆に、まさに島国ゆえに、世界が見えると言うこともあるのだ。
(中略)
真に日本的なやり方が、世界のあちこちで立ちはだかる諸問題の解決の糸口になる可能性はないだろうか。
(後略)」
おっしゃるとおりです、加藤さん。
新しい年を迎え、僕も希望を持ってこの課題と取り組んでいくつもりです。

では皆さん、よいお年を!
by n_shioya | 2010-12-31 22:47 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented by 船長 at 2011-01-02 09:30 x
そういえば、昔「外国の男性は日本女性と結婚したがるのは
従順でよく気がつき"女性の役割"に喜んで甘んじてくれるから」
と聞いて複雑な気分になったことがありましたが…
奥ゆかしさを兼ね備えて、相手に届く言葉を持つのは誠に高度な技術が必要で…かつ深い懐が必須…まだまだ2011年も精進しなくては!
楽しくてタメになるブログこれからもよろしくお願いします
Commented by n_shioya at 2011-01-03 09:03
船長さん:
マゾと言われるかもしれませんが、僕は配偶者を含め、女性から反撃を受けるのが無情の喜びで、また、脳も活性化しそれがアンチエイジングにもなっていると思ってます。


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