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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「細菌兵器」
昔、東大が新制大学に切り替わった時、現在の理3という医学部進学コースはなくて、理1でも理2でもよいが、二年の教養課程を終えてから、あらためて医学部の入試を受けることになっていた。
医学部以外の専門課程へ進むものは、二年目の半ばで専門学部に振り分けられるので、医学部を受験予定の者も、医学部受験までどこかの学部に籍を置く必要があった。
医学部入試に合格すれば、その学部から抜けることになり迷惑をかけるので、医学部志望の大方は、希望者の多くない学部を選ぶよう指導を受けた。
そういうわけで、僕は半年間、農学部の農学科にお世話になった。

何を習ったかすっかり忘れたが、一つだけ印象に残った授業がある。
名前は思い出せないが、その教授は繰り返し、細菌戦争の脅威を話された。
だがその頃は戦後間もなくで、やっと平和が訪れ、まだ核戦争も遠い未来の可能性としてしか話題にされず、細菌戦争など日本軍の過去の遺物としか受け止められなかった。
だが、教授は言われた。
“君たちは原爆だけが脅威だと思っているだろうが、本当に恐ろしいのは細菌戦争だぞ”と。

それが9・11後、急に浮上してきた。
ブッシュ政権がイラク攻撃の大義名分としたのが、サダム・フセインが隠し持つとされた大量破壊兵器である。それは原爆細菌兵器だったことは記憶に新しい。
だがイラクの敗北後、そのどちらも見つからないまま、サダム・フセインは処刑された。

やっと今日読了した「シークレット・ウォーズ(イギリスの諜報機関の100年史)」には、大量破壊兵器ありという英米の諜報機関のガセネタに飛びついた、ブッシュとブレアの無様な姿が、又それをカバーアップするために生み出された犠牲者達の姿が、赤裸々に描かれている。

問題は、肝心のテロリストとの闘いはまだ、まだ続き、その先が見えないことである。
さらに言えば、北朝鮮の脅威は原爆だけでなく、細菌兵器もありうるという指摘だ。

だが一つだけ納得がいかないのは、細菌兵器はアンコントローラブル、つまり被害地だけにとどまらず、蔓延して攻撃者にもはねっ返る可能性が十分にあるとすれば、誰にしてもそれを使う勇気があるだろうか。
現代の医学では、自分達だけをワクチンで守るというところまで、免疫療法は進歩していないからだ。
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by n_shioya | 2011-01-03 23:11 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented by ruhiginoue at 2011-01-04 08:55
 小松左京のSF小説『復活の日』は、遺伝子組み換えヴァイラスで人類が壊滅する話で、マイケル=クライトンの『アンドロメダ病原体』より早かったと評価されてますが、ここでは狂信的タカ派の米軍人が「ロシア人や中国人はタフだから耐えられる」と妄想を言い、だから細菌兵器を使われる前にもっと強力な兵器を開発しよう、と主張していて、人種偏見が背景にあるとして描かれてました。
Commented by n_shioya at 2011-01-04 23:05
ruhiginoueさん:
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いします。
一部の人種「に固有の遺伝子を探し、それを標的とする細菌をこれも遺伝操作で作ろうとする研究は実際にあったようです。
アパルトヘイトが続いていれば、実用化されたかもしれないと、ぞっとしました。


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