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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「オチャをせんとや生まれけむ」
湘南国際村に通ずる上り坂の途中にその店はあった。
「ブレ・ドール」。
このあたりでは人気のパン屋さんだそうだ。
同じ名前のパン屋さんは清里にもあるが、関係はないらしい。
片隅のカフェに腰を据え、僕はエスプレッソ、配偶者はホットココアを注文した。

昔、極端に金に乏しいアメリカのレジデント生活の頃、よく夕日を追いかけてただ西へ西へと車を走らせ、ニュー・イングランドの野山に沈む太陽を見届けてから、家に舞い戻ったものである。たったこれだけのことが我々に許されたささやかな楽しみの一つだった。
その名残で、今でも晴れた日の夕暮時になると、“まだ間に合うかな?”
“大丈夫そう!”という合言葉で、夕日を追って湘南の海辺に向かうことが多い。

葉山から鎌倉にかけて、湘南の海岸沿いにはカフェやレストランが軒並みである。
ガイドブックに掲載されているだけでも100件近くある。
大半はまだ未探勝のお店である。湘南に来ることは多くても、つい馴染みの店に入ってしまうからだ。
「ブレ・ドール」は前から配偶者が興味を持っていたが、訪れるのは今日が初めてだ。
「オチャをせんとや生まれけむ」_b0084241_22205495.jpg

馴染みの店は、まず葉山からスタートすると;
「オランジュブルー」これは神奈川県立近代美術館葉山の中にある。
そこから逗子に向かう途中の鐙摺には300年の歴史を誇る「日影茶屋」。これは大正の頃の大杉栄と神近市子の事件で世に知られている。
そこから海辺に入ったところの「マーレ・ド・チャヤ」も同じ経営だ。
海岸沿いに渚橋を越えると、右側に石焼釜のピッツアの店、「カンティーナ」がある。
そして材木座を過ぎて、極楽寺のあたりにはイタリアンの「ロンディーノ」。
稲村ケ崎の隧道を抜けた右側にも眺めの良いレストランがある。元は「マイン」という店で、最近は経営が変わったが名前を思い出せない。
その先、七里ガ浜に入るとカレーの「珊瑚礁」。イタリアンの「アマルフィ」と続く。

運ばれてきたエスプレッソを啜りながら僕はある歌を思い出した。
“遊びをせんやと生まれけむ” だれの作だったか子供を唄った歌だ。
僕はさしずめ“オチャをせんとや生まれけむ”ということになるか・・・

海を見ると心がなごむ。
だが、その同じ海が今度の大災害をもたらし、まだその余震が続いていると思うと心が痛む。
by n_shioya | 2011-04-05 22:23 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented by HOPE at 2011-04-05 23:44 x
海の魅力と怖さと…先生のおっしゃる通りです
しかも被災者の気持ちから被災者以外の感覚が徐々に距離を持ってきている感じもして…
どう過去のことにはしないでどう共に前を向くのか、課題はとてつもなく大きいすね
ひょっとして若かりし頃の素敵な習慣を気持ちのおもむくままに自然に続けていらっしゃることにヒントがあるのかも
人間は小さくて夕日から受け取るものは遥かに大きいものなのかもと思いました
Commented by n_shioya at 2011-04-06 21:22
HOPE さん:
一言でいえば、大自然の恵みでしょうか。


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