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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「悪名の棺」
題名が「悪名の棺」、主人公が笹川良一となると、“究極のミーハー”(学生たちが僕に与えてくれた尊称)としてはすぐ飛びつきたかった。
が、相手は名だたる「日本の黒幕」である。
「ファシスト」「ギャンブルの胴元」「日本のドン」と言われ続けた男である。
えてしてこの手の本は、その汚名をそそぐために創られたもののことが多いのでは、と発刊以来気にはなっていたが、手にするのをためらってきた。

が、敬愛する南美希子女史から、“案外面白いですわよ、先生。”と手渡されたのが、一週間ほど前。
その後、徳島、シンガポールと出張が続き、帰宅してやっと巻を開いたのが一昨日。そして昨日にはもう巻を閉じ終えた。
それほど面白い。
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もし書かれたとおりなら、この男は「巨大なキメラ」と言える。
キメラだから矛盾だらけだ。
ただそれを押しとおせたのは、持ち前の強引さと財力であろう。
一言でいえば「天才的な相場師」ということのようだ。

矛盾の最たるものは、上半身と下半身の人格の完全な分離だ。
上半身の活躍も目覚ましいが、下半身の暴れ方もそれに劣らない。
少なくもねんごろになった女性の数は十指にあまり、ひと時の戯れなら三桁に近いという。
上半身の働きも矛盾だらけである。
右翼かと思えば、ギャンブルのテラ銭で慈善を施し「人類みな兄弟」を説く。

確かに良く調べあげて描かれている。
だが、笹川良一の行為と属性は把握できても、何か本当の意味での「人となり」がいまいちつかめない。
それがキメラである所以なのか、それとも著者が本人に接することがなかったからだろうか。
また、本当に金にきれいな男だったのだろうか?
相場を操るだけで、それほどの金が動かせるものだろうか。
一見、当人の長所、短所をえぐりだしたようで、とどのつまりは“顕彰本”になってしまったのではなかろうか。
それとも、著者がマインドコントロールされるほど、ある種の魅力に満ちた男だったのだろうか。

良くも悪くも本人と関わったことのない僕にはわからない。
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by n_shioya | 2011-04-22 22:23 | コーヒーブレーク | Comments(4)
Commented by valkyries at 2011-04-23 10:40 x
先生、故笹川良一ほど毀誉褒貶の激しい人物はいませんね。私の故郷桐生市の財政にも多大の影響を与えた人物ですが、評価は定まりません。                       私が幼年の頃に桐生市の競艇場の新装オープンで彼がやってきて、私達家族が挨拶をした記憶があります。案内された観覧席の貴賓室は豪華な造りで、田舎の小学生にはまるで別世界でした。そんな個人的な経験があるからか、私はどちらかというと彼の生き様に共感を覚えます。                  彼のようなスケールの大きい人物がいなくなった事も、日本がつまらなくなった理由の一つと言えないでしょうか?
Commented by miyajima1976 at 2011-04-23 16:58
凄い!ありがとう
Commented by n_shioya at 2011-04-23 22:03
valkyries さん:
とてつもなく規格外れの男ということでしょうね。
Commented by n_shioya at 2011-04-23 22:03
miyajima1976 さん:
コメントありがとうございます。


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