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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
詩人のコーナー
“この狂気の時代を生き延びるのに最も必要なのは良き友人だ”とは、かつて僕の青春時代の危機から救ってくれた、友人でもあるアメリカの精神分析医エーデルマン女史の言葉である。
考えれば友とは不思議な存在である。年中顔を合わせるわけでなく、時折、それも数年に一回会うだけのこともある。
会ってもそれほど話し込むわけではない。ただ、二言三言交わすだけで満足してしまう。
岩手に住む土屋さんもその一人だ。山奥に居を構え、良い木材を貯め置いて、気の向くままに家具作りに励んでいる。
去年お会いしたとき、彼はサンドバーグの“シカゴ”を読みふけっていた。

十年ほど前、彼の作品の木馬を買ったのが縁の始まりだった。
その次は、大きな一枚板の机。これは前に、シェークスピアの机としてブログに書いたことがあると思う。
そして去年はフォトにある細長い机というか台を買わせていただいた。
“何かいい木を探して、適当なスツールでもお造りしましょう.”といわれたが、丁度立ったまま詩華集を読むのにぴったりである。
詩というものはデンと腰かけて読むよりも、立ったまま、片肘をついてぱらぱらページをめくるのが楽しい。
僕はここをポエツコーナーと呼んでいる。
左の明かりとりの窓辺には、旅のメモラビアや家族の写真や、そう藤田嗣治の陶板画もある。ロイヤルコペンハーゲンで焼かれたものだ。
ドラゴンクラスを思わせるヨットも彼の作品だ。
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昔ギリシャの人は、スニオン岬からエーゲ海に沈む夕日を眺め、ギリシャ哲学を生み出した。
もしあの頃、僕から正月を奪い去った呪わしいアイパッドがあったら、果たしてあの宇宙規模の思想は育っただろうか。

“原子の火”と同じで、一旦マイクロチップを造りだした人類は元には戻れない。
しかも技術に善悪はない。使う人間次第である。
だがこの狂気のデジタルの世の中で正気を保つには、時折アナログの世界に戻らねばならぬ。
其の最もアナログな世界、いやアナクロともいうべき世界、ポエツコーナーで僕はデジタルで痛めつけられた頭を癒すことにしている。

そして今、僕はポエツコーナーに立ってアメリカ詩華集を開き、サンドバーグの”シカゴ”を読み始めている。
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by n_shioya | 2012-01-03 22:35 | コーヒーブレーク | Comments(4)
Commented by 芙蓉 at 2012-01-04 00:09 x
明けましておめでとうございます。

このバランス感覚が素晴らしいですね!
まさに、先生が詩人です。
二本足で立って、頭を冷やして、心は大海原。

今年もコーヒーブレーク楽しみにしております。
Commented at 2012-01-04 00:41 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by HOPE at 2012-01-05 07:31 x
とても心が休まるお写真です
家のどこかにこういう場所を作ろう、今年は…と思いました
Commented by n_shioya at 2012-01-05 11:47
HOPE さん:
部屋ではなく、どんな狭くても片隅というのが、性にあっているようです。


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