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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
形成外科の裏街道
この四月の日本形成外科総会で話す予定の特別講演の準備で伸吟している。
会長の内沼教授から、“題名はどうされます?”ときかれ、冗談半分に“「形成外科の裏街道」はどうだい?”と言ったら、“それでお願いします”とあっさり同意されたので、すべてはこちらの責任である。

が、考えてみると、形成外科は発足当初から迫害を受け、いわば医学の裏街道を歩んできた。
まず、16世紀のタリアコッチ。決闘で失われた鼻の再建に成功し、今では形成外科の始祖と崇められているが、当時は法王庁から破門という厳しい処分を受けた。
“神が造りたもうた人の体を、一部とはいえ、人間が真似て造るのは神に対する冒涜である。”というのが其の宣告の理由だった。

そしてほぼ4世紀に亘り、この分野は冬眠を続け、20世紀初頭に復活する。
それには19世紀に無菌法と麻酔の開発で、外科手術そのものが飛躍的進歩を遂げたのが根底にあった
だが、救命や機能回復の為ならともかく、ただ形を整えるためにメスを加えることには批判があった。
それが正当化されたのは、第一次大戦がきっかけである。
その頃発達した破壊的兵器、つまり銃砲で顔面を吹き飛ばされた兵士の顔の修復である。
彼らには家族を養うためには、其の醜形を再建して社会復帰する必要があると言うのが、其の正当化の理由であった。

そこからさらに、正常な容貌にさらに手を加える、いわゆる美容整形が医学界で認知されるには、さらに大きなハードルがあった。
これほど美容外科が一般化し、テレビの人気番組に取り上げられるようになっても、いや却ってその為に、美容外科に対する偏見は根強いものがある。
又、悪徳美容外科医の生み出すトラブルの数々が、正当な美容外科と形成外科の足を引っ張っているのが、いまだに悲しい現状である。

という訳で、冒頭に述べたように、形成外科自体が外科の裏街道を歩んできたが、それとは別の次元で、形成外科学会自体に、政治的と言えば聞こえがいいが、さまざまな裏の動きがあった。つまり何処の世界にもある権力闘争である。
そこに焦点を当てるかどうか、今悩んでいるところである。
勿論、大方の期待はそこにあるのは解っているが、あまりにも生臭い話なのと、まだ御存命の方もおられる。
だが、其の裏話のほとんどを見聞きしているのが、もはや僕だけになってしまったので、記録にとどめておきたいという気がしないでもない。

漱石の作品に「三四郎」というのがある。
三四郎は小説の主人公ではあるが、そこに展開する出来ごとの傍観者にすぎない。
いっそ、「三四郎の観た形成外科学会(の内部抗争)」ということでご勘弁いただくとするか。
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by n_shioya | 2012-01-28 21:50 | 美容外科 | Comments(3)
Commented by HOPE at 2012-02-01 22:32 x
生臭くてもお聞きしたいような、やはり怖いような…
でも知らないとまるでなかったことのようになってしまうのも…やはりいつか書いていただきたいですね
Commented by n_shioya at 2012-02-02 16:23
HOPE さん:
どこに焦点を当てるか、まだ悩んでいます。
Commented by モンクレール アウトレット at 2013-12-10 16:11 x
形成外科の裏街道 : アンチエイジングブログ!


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