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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
〝それはね、ロダンと呼ぶのよ。”
と彼女は易しく教えてくれた。 〝いや、ルドンというのは19世紀の画家で・・・“ と説明しようとして止めておいた。ちょっと気の毒になったからである。 相手はアメリカの大学教授で、日本の大学で心理学を教えている。 ルドンを知らなくてもかまわない。だが、日本の大学生などロダンも知らないとお言う思い込みの哀れさである。 まだ、進駐軍が、敗戦国の日本の教育を革新しようと、お節介をやいていた頃である。 当時からアメリカ人は、アメリカ文明こそ最高とナイーヴに信じ、最低の教養のある筈の占領軍の軍医でも、ミュンヘンをマンチョンと呼び、パリのチャンプ・エリ・シーというと言うので何かと思ったら、シャンゼリゼのことだった。 最近まで人種差別を合法化していたくせに、自分たちも達成できなかった民主主義を振りかざし、このところ他国政府の人権無視を叩き始めたのは、何かほかの思惑があると思わざるを得ない。 のっけから脱線してしまった。 今日、三菱一号館の美術館で、ルオー展を観てきたばかりである。 以前にも書いたように、ルオーは僕の〝魂”の作家である。 彼の作品が展示されていると、まるで自分の心の奥がさらされているような気恥かしささえ感じる。 今回お初の「グラン・ブーケ」は素晴らしかった。様々なパステル調の色を纏い、華の精が乱舞している。 だが僕が最も愛するルドンは、アメリカのクリーブランドの美術館にある「花と少女」だ。 又、観に行かねば。 シャガールは人にとって一番大切なものは「詩魂」だと喝破した。 そしてルドンは、僕のささやかな詩魂を呼び起こし、決して裏切ったことがない。
by n_shioya
| 2012-02-23 23:19
| 美について
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Comments(4)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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