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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「女の見た終末ソ連」
松浦夫妻と知り合えたことは、前回のパリ訪問の最大の収穫だったとは以前に触れたが、その松浦夫人からいただいたご著書「女の見た終末ソ連」を読み終えたところである。
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松浦氏は日本テレビの報道畑を歩まれ、最後の七年をパリ支局長として勤め上げて定年を迎える。そして定年後は半年は東京、半年はパリという優雅な生活を送られている。
その間、モスコー駐在の時には、ソビエト崩壊に遭遇という、特派員としてはまたとない幸運に恵まれる。
其の時の経験をご夫人が、主婦の目線で綴られたのがこの「岩波同時代ライブラリー」である。

70年続いた共産国家の崩壊の有様が、一般市民の生き様を通じて生々しく描かれている。
圧巻は後半の八月革命の下りである。
ゴルバチョフの失脚とエルチンの台頭。あの戦車に飛び乗り反乱軍を押さえ込んだエルチンの勇姿は、未だに僕の目に鮮やかである。
幸いクーデターは失敗に終わり,反乱は3日で終結した。
これは下手をすれば民主勢力の敗退と、共産党とKGBの恐怖独裁政治に逆戻りもあり得た大事件だったのだ。
それを食い止めたのは、エルチンのパーフォーマンスもあるが、自由に目覚めた一般市民の命をかけた反抗にあったと著者は述べている。

この大事件も我々にとっては、少なくも僕の受け止め方は、他国の一争乱にすぎなかったことを今改めて反省している。
自国のことしか目が行かない島国根性かも知れない。
だがそれだけでなく、ちょうど今、我が国では全国民が政治の荒廃を嘆き、原発と来るべき大震災の恐怖におののいているように、それぞれの国の国民が、何時も其の国固有の大問題で手一杯ということもあるだろう。
どの国も問題を抱えていること、だが自国の問題は他国にとっては関心が持てないということを改めて認めた上で、ちょっと上から世界の国々を俯瞰し、 どの国の問題も同じレベルに並べる、言わば「複眼視」が持てないものかと考える。
其の国の問題を理解するには、其の国の市民の立場に自分の身をおくことが最も有効ではないだろうか。
其の意味で「主婦の目線」がいかに問題の本質と其の普遍性を焙り出すのに有効か、改めて考えさせられた。
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by n_shioya | 2012-04-30 22:34 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented by HOPE at 2012-05-02 10:14 x
いかに多角的な目で物事を見つめるか…重要かつ非常に難しいですね
Commented by n_shioya at 2012-05-03 21:54
HOPEさん:
でもそれは、ジャーナリストに必須の資質でしょうね。


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