|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
50年前の夏。
ロッキー山脈で家族でキャンプ生活を楽しんでいたとき、隣のテントで親子が何やら言い合っていた。子供は小学生だったか。 何か子供の問いかけに、アメリカの親によくみられるが、一人前の相手としていちいち理由を説明しているようだ。それに対し子供はwhy?そしてまた、why?と畳みかける。 ついに親父も我慢ができなくなったのか、 “Because I said so!”と怒鳴り返した。 今それを思い出すのは、最近では反対にwhy?があまりにも少なくたってしまった気がするからだ。 その代わりに情報氾濫で、howが先行し、もっと手軽な「ハウツー」に堕してしまっている。 例えばアンチエイジングがそうだ。 老化の原因が多少解明(how)されると、すぐ飛びついてビジネス化(ハウツー)に走る。 アンチエイジングを「健康長寿」と捉えても、“何故年を取るのがいけないのか(why?)”の問いかけもなく、まして「健康長寿は何の為(why?)」と言う掘り下げもない。 もちろん、人間には答えの出せない「why?」は幾らもあるが・・・ 数年前、筑紫哲也が子供を集めての討論番組で、「何故、人を殺してはいけないのですか?」と子供に聞かれ、グッと詰まったのを思い出す。 「唯物論」に立ってこれに答えられる人はいるでしょうかね。
by n_shioya
| 2012-09-22 22:34
| コーヒーブレーク
|
Comments(2)
Commented
by
御隠居@横丁
at 2012-09-23 10:15
x
物理学はhowには答えるけど、whyには答えない。
重力の法則を記述するけど、なぜかはわからない、それは哲学だ。 などといいますね。自然科学はみなそうでしょう。 先生が最近熱心に読んでおられる発生生物学もそうでしょうし。 子供というのは自己中心なので、自分なりに解釈したくてwhyになるのでしょうね。 おとなでも、科学の進歩の上で、whyを考えることにより、より詳細なhowを調べる指針になってきたと思います。
0
Commented
by
n_shioya at 2012-09-25 22:19
御隠居@横丁さん:
確かにwhyは哲学の世界ですね。でもそこでも回答が得られなければ、宗教となりますか。
|
塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
|
ファン申請 |
||