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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
人魚姫秘話
“ どう、点子ちゃん。天気もいいし,今日はアンデルセン詣ででもしようか?”
コペンハーゲンの広場に面したホテル・ダングラテールの食堂で、エッグベネディクトをほほ張りながら声をかけた。
“ええ、そうしましょう。”
と点子ちゃんは素直である。

これはは10年ほど前、スカンディナビア視察の時の話しである
「点子ちゃん」はその時の同行者の愛称だ。
由来はケストナーの名作児童小説「点子ちゃんとアントン」で、同行者と小説の点子ちゃんの共通点はダックスフントを愛玩していることだ。すると僕はアントンということになる。どちらかというと作品では点子ちゃんのほうがアントンに対して、姉さんぶっているが。
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まずは港の先の岸壁の下の、風情のない岩の上でポーズをとっている人魚姫に表敬。見る人は皆その小ささに驚かされる。
次に目指すは、アンデルセンの故里オーデンセだ。
そこでアンデルセンの生家を見るものは、その狭さと惨めさにまた驚かされる。どんなにか貧しいつらい幼年時だったろうか。
“私ほど幸せな星の下に生まれた人がいるだろうか”、という書きだしの「アンデルセン自伝」こそ、彼の最大のお伽話だったといわれるゆえんである。

アンデルセン博物館も僕の好きな場所である。
その広い展示室に立つと、世界中で出版された絵本が所狭しと展示され、又天井からは人形たちがプラリ、プラリ吊るされ、まるでその空間を彼の童話の主人公たちが舞っているようなんともいえない不思議な気分になるのは僕だけだろうか。
そしてこうも思う。

アンデルセンは童話を創り出したのではない、こうして空中にエーテルのように浮遊する童話の主人公たちをホイホイと捕まえては、活字にしていったのではないだろうかと。
言ってみればアンデルセンは「お伽の国の狩人」、それも非常に腕のいい。
中庭を見渡すカフェで、点子ちゃんにこの不思議な感じを話した。
点子ちゃんはまた素直にうなずく。

そこで今度は謎をかけた。
“実は今度新しく、人魚姫の「未発表の原稿」が見つかって展示されているんだよ。
そこには、何で人魚姫があれほど人間の姿にあこがれたか、本当の理由が書かれている。
それはこうだ。
「・・・人魚姫の誕生日に王子様はお祝いを贈りました。それはビクトリアズシークレットよりも愛らしく、トリンプよりもエレガントな下着の一組でした。
喜んだ人魚姫は早速ブラをつけました。ピッタリです。ところが、今一つのものを穿こうとして、はたと困惑し」・・・”

なんです、それは、と言いたげに、点子ちゃんの眉がピクついた。

“悪いけど点子ちゃん、ここでアンデルセンの筆が止まっているんだ。それと、僕のデンマーク語の語学力では、今の部分も読み違えているかもしれないし、勘弁して。さ、昼飯でも食べに出よう”、と僕は点子ちゃんを促した。
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by n_shioya | 2013-02-06 20:32 | コーヒーブレーク | Comments(1)
Commented at 2013-02-07 06:39 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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