ウーマンエキサイト ガルボ Exciteホーム | Woman.excite | Garboトップ | Womanサイトマップ
ガルボウーマンエキサイト
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
ドイツの鳩時計
“ポー ポー”
のんびりした笛のような音で、リビングの一隅に飾られたドイツのはと時計が時を告げている。
錘が二つ、鎖の先に下がっており、一つは振り子を動かし、今ひとつが笛の音を鳴らす。毎時その時刻の数だけ、間の30分時は一回だけ笛が鳴る。
毎日一回、二つの錘を引き上げるのが僕の役目だ。
b0084241_2045174.jpg

そう、これを手にいれたのはもう20年も前になるか。
創傷治癒の学会でフライブルグに滞在してたとき、晴れ上がったある日、1日「ブラックフォレスト(黒い森)」をドライブした時のことを思い出す。
フライブルグから東へ30分も車を走らせれば、もう「黒い森」の中に入り込んでしまう。
森はそこから北へ150キロほど、ライン川の東岸に沿って伸びてバーデン・バーデンに達する。
その日はまず、南の端のヒンテルツァルテンにあるパルクホテル・アドラーに向かった。
18世紀にマリー・アントアネットがウィーンからパリにお興し入れの際、母国での最後の一夜を過ごした宿として知られている。

僕は今回が二度目で、最初のときはマリー・アントアネットならぬ、次女と一泊した。
今回は配偶者と立ち寄っただけで、軽いランチを済ませ、そこから山並みの背骨に沿って北に向かった。
針葉樹の林の中のワインディング・ロードは対向車も殆ど無く、日本ではなかなか味わえないカントリー・ドライビングである。

2時間もせずに目的地のフルトワンゲンに到着した。
はと時計の生産でしられた村で、時計の博物館もある。
だが時計屋さんはどこにもない。
何に限らず産地というのはそうかもしれないが、完成品はすぐに出荷してしまうらしい。
やっと見つけた一軒の店には、何十万円もする大きなものから、小さなお土産用まで並べられていた。

そのなかから一つ、我々は分相応のを選び、代金と引き換えに小太りしたハゲ頭の親父さんから時計を手渡されたしたとき、配偶者が聞いた。
“電池はどこに入れるんですか?”
そのときの人のよさそうな親父さんの、あんぐり口をあけた絶望的な顔を今でも思い出す。
配偶者はメカに弱いと自認しているが、これもメカに弱いうちにはいるのだろうか。
[PR]
by n_shioya | 2013-02-12 20:46 | コーヒーブレーク | Comments(1)
Commented by HOPE at 2013-02-17 10:01 x
先生が奥様のことをお書きになるときのちょっとしたカンジ…好きです


<< モナリザの微笑 花びら餅 >>


woman.excite TOPへ Copyright © Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.
免責事項 - 会社概要 - ヘルプ | BB.excite | Woman.excite | エキサイト ホーム