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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
神谷美恵子の“生きがいについて”を、また読み返している。
40年前出版されたとき夢中で読み、偉い女もいるものだと感心したが、しばらくご無沙汰をしていた。 アンチエイジングに関るようになり、アンチエイジング・メディシンとは「不老不死」を目指すのではなく、「健康長寿」を医学的に支えることと説いている・・・ だが「健康長寿」は何のため? 「QOL」が目的でしょう。 その「QOL」も、やはり中心は「生きがい」の問題ではなかろうか。 などと自問自答を繰り返し、それでは「生きがいとは?」という命題に取り組まねばと感じていたのである。 ならばまず神谷女史に教えを請うべきなのに、なんとなく先延ばししていたのは、あまりにも彼女が偉大でこちらが萎縮しそうだったのと、僕は僕なりに、「生きがい」とは”人に必要とされること“、また、“そう感じること”に尽きるという単細胞的な回答を、自分の経験から持ち続けていたからである。 だが今こうして読み返してみると、ただもう素直に脱帽せざるを得ない。 まず彼女の豊富な学識、ライの患者との交流、そして精神病医としての分析。 これらは「高齢者のQOL」を構築するにあたっての素晴らしい示唆とまた問題提起に満ちている。 同時期の彼女の日記がまた興味深い。 自身で自分の中で書かずにはいられないデモーニッシュなものを自覚し、7年の年月をかけて仕上げていく様が、生々しく伝わってくる。 それだけではない。 “何故自分でなくてあの方達が?”とライに苦しむ患者への眼差し。 畢竟は資質というものだろうか。 「私達クリスチャンと称するもの以上に、あの方はキリストの心を持っておられますね」、とある修道女が言われたのを思い出す。
by n_shioya
| 2013-02-26 21:11
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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