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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今日発売の科学雑誌「ニュートン」に“キズの治り方”の記事が掲載されている。 僕も取材を受けたので其の内容をご紹介すると、 『要はキズを治すのは人体に備わった“自然の治癒能力”で、それを手助けするのが、最近普及してきた、かさぶたを造らずに治す「湿潤療法」である。』 其の為には特別な被覆剤の使用が望ましい。これを「モダーンドレッシング」と呼んでいるが、2、30年ほど前から、医療用には様々な製品が開発されてきた。 最近は、同じ素材で家庭用の救急絆創膏も出回っており、ジョンソン・エンド・ジョンソンの「キズパワーパッド」も其の一つで、使われた方もあるかもしれない。 実は20年ほど前、プリンストンにあるジョンソン・エンド・ジョンソンの研究所を訪れた際、湿潤療法に適したバンドエイドタイプの救急絆創膏を開発中で、色々とアドバイスを求められた。 やがてそれが「キズパワーパッド」として発売され日本に導入が検討されたとき、僕は其の製造元であるデンマークのコロプラスト社を訪れた。製造工場はコペンハーゲンから海岸沿いに、一時間ほど北に行ったところにあった。其の製造工程と品質管理をツブサに見学し、これならば安全と納得して帰った覚えがある。 「キズパワーパッド」の使用法について一言付け加えると、 ①先ず家庭で扱える程度のキズであること。(これを具体的に定義することは難しいが、ま、常識的にバンドエイドで済ます程度のキズとしますか) ②新鮮なキズであること。(日にちが経ってから使うと感染誘発の恐れあり) ③傷口は水道水で洗い流す(よほど汚いキズでない限り、消毒剤の必要はない) ④ガーゼなどで圧迫して止血を確かめ(出血が続くようならクリニックへ) ⑤そしてキズパワーパッドを貼る 詳しくは「使用上の注意」をお読みいただきたいが、数日間は貼りっぱなしでよく、カサブタで治すよりも早くキレイに治り、又痛みも軽減するのがメリットとされている。 勿論、何か心配な場合は医師の治療を受けることは前提であるが。
by n_shioya
| 2013-05-25 20:50
| キズのケア
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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