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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
肌断食
“やったぁ!”と思わず叫んだ。
配偶者が見事に引っかかったからである。
今朝、コーヒーをすすりながら何気なく問いかけた。
“肌の荒れている人に、きれいなお肌ですね,なんて言う事ある?”
“そりゃ無いわよ、だいいち空々しくって言えないわよ。”
“だろう。すると僕が、よく先生はお肌がきれいですねと言われるんだけど、どうとればいい?”
謀られた、と無念そうな顔をしたがもう手遅れである。
肌断食_b0084241_20521559.jpg

そこで僕は顔を洗わないことが何故肌にいいか、スキンケアの大家、北里研究所病院の宇津木美容医療センター長の肌断食セオリーをとうとうと説明した。
一言で言えば洗いすぎるから肌は荒れると言う説である。
洗うことで皮膚の自然の保護膜がむしられ、皮膚のキメがなくなっていく。それを更に化粧品をぬたくって、また洗ってまたぬたくってと言う悪循環が通常のスキンケアの落とし穴だと言う。
かって顕微鏡で仔細に僕の肌を観察した宇津木部長にこう聞かれた。
“先生の肌はきめが細かいが、何をされてます?”
“なんにも。顔は自分で洗ったことはありません。ただ、年に1、2度は家内に暴力的に洗われてしまいますが。”
“それですよ、先生。僕の「肌断食セロリー」の立派な証明だ。これからも絶対洗わないでくださいよ。”

うんざりした顔で配偶者が反撃に出た。
“でも貴方のは「肌断食」なんて高尚な理論の実践じゃなくて、ただ不精なだけでしょ。”

洗顔に限らず、配偶者の厳しい行政指導の目をくぐって、ささやかな悪事を働くのは、勝負事には興味の無い僕の、ささやかな知的勝負と言える。
たとえば肉の脂身。サーロインの周りの脂肪とか、鶏の皮下脂肪。
これほどうまいものは無い。
極め付きはすき焼きで最初になべの表面をこする脂肪の塊である。これがこんがり焼けて食べ頃になったとき、配偶者の目を掠めぱっとほおばる心地よさ。味とスリルと二重の楽しみである。

配偶者の行政指導に対する知力を尽くした攻防戦。これもアンチエイジングの秘訣かも知れぬ。
by n_shioya | 2013-06-19 20:53 | スキンケア | Comments(0)


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