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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
美人も皮一重
“美人も皮一重”というが、美人を裏側から見るのは普通には出来ない貴重な体験であろう。
形成外科医として40年間、僕はそれを見続けてきた。
それは皺延ばしの手術である。
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先ずこめかみに切開を入れ、更にメスを耳前部で下方に滑らせ、耳垂部でメスを耳后部にUターンさせ、最後に生え際へと水平に切り込む。
ついで顔の皮膚を前方へと皮下の脂肪組織から剥がしていく。
ここのところで、白人と日本人の違いが出る。一言で言えば、白人の皮膚の方が遥かに剥がしやすい。皮膚と皮下組織を繋ぐ結合織が粗なので、ほとんど指でさっとはがれていく。日本人の場合はこれに反し結合織が密で、丹念にメスか鋏みで、離斷して行かねばならぬ。
剥離に際しては、顔面神経を傷つけないよう、細心の注意を払う。
剥離を終えたところで、出血がないかどうか確認し、止血操作を行い、皮膚の吊り上げを行う。
この際、緊張はなるべくこめかみと耳后部で受け止め、耳前部や耳后部には、緊張がかからぬように気を付ける。余った皮膚は切除し、皮膚縫合を終えて、包帯を施す。
このほかにも効果を持続させるための、2,3の工夫があるが、これが手術のあらましである。

それにしても、人は何故、これほどの思いをしてまで、痛みをこらえ、若さを求めるのだろうか、
そのままで十分魅力的な女性の顔にメスを入れ、顔の皮を剥がし、顔面神経に気を遣い、術後の出血が気になって気になって、止血に神経を使い果たした時、僕はしばしば自問したものである。

ある女性患者が答えてくれた。
女がね、先生。こんな決意をするのは、男を引き留めようとしているときか、必死に追いかけているときなのよ。とさらりといわれ、ずしりときたことがある。
それ以来、美人の顔を裏側から透かし見るたびに、その重い言葉を噛みしめたものである。

だが最近は、そんな思い詰めた様子とも思えない、あっけらかんとした患者も増えてきた。一部の心無い医師の宣伝に惑わされてか、化粧感覚で手術を受に来る患者には、こちらが戸惑ってしまうのが現状である。
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by n_shioya | 2013-08-22 22:24 | アンチエイジング | Comments(0)


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