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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
再び湖水地方
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今思うと湖水地方の案内役のキースは結構な変り者だった。
“今日の旅程をご説明しましょう”とロビーの椅子に座り込んだ彼は
“タバコを吸ってもよろしいか?”と聞く。
“もちろん“と僕は答える。
今ほど嫌煙権がのさばっていないころの話だ。
と、やおらクラッチバッグから小さな紙片を取り出した。地図ではない、薄い白い紙である。
次に出てきたのは、タバコの葉だ。紙の上に敷き詰め、くるくると巻いて一本の煙草が出来上がった。
マッチで火をつけ、うまそうに吸い始める。
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案内中も勝手に写真は撮らせてくれない。
自分の好みのところに来ると車を止め、ここからこの角度でと撮影のご指南がある。
湖水地方で生まれ育った男だ。湖はもちろん、山や川、街並み、草花の一本一本まで知り尽くしている。
被写体は彼に任せることにした,ワーヅワースの館でも,ピーターラビットの里でも。

昼になると“腹の具合は”という。
“そろそろ”
“○○を試してみたいか?庶民の食いものだが”
その○○の名前が思い出せないが、土地の言葉で「昼の軽食」を意味するらしい。
“勿論“と言うと道端の馬小屋のようなところに車を止めた。
なかは薄暗く、カウンターとテーブルが一、二卓。ミレーかゴッホでも描きそうな農民風の男が2,3人ビールを飲みながら。何やら食べている。
出てきたのは、インドのスラム街の道路わきから拾ってきたような、カレー風味の食いものだった。うまくないこともない。
こうして湖水地方を一巡して一日が終わるころは、われわれはすっかり仲良しになってしまった。僕も多少は変わっているのかもしれない。
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by n_shioya | 2014-03-02 19:50 | コーヒーブレーク | Comments(0)


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