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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
形成外科医の報い
カウンター席で配偶者と料理をつまんでいると、突然後ろから若い男の子に声をかけられた。服装からみると従業員の一人のようである。
“人違いならお許しいただきたいのですが、もしや塩谷先生では?”
“そうですが?”
“ああ、やっぱり。“とホットしたように男の子は話し始めた。
“20年ほど前、北里大学でお世話になった○○です。”
“○○君?・・・”
そうだ、思い出した。栃木県からお母さんに連れられて、赤ん坊のころ手術し、それから半年に一度診察に見えた。退官した頃もまだ子供だったので、名前を言われても,すぐにはわからなかったのはいたしかたない。
“あれから東京に出てきて、今はこうして働いています。”
立派になったなあ、おめでとう。
声をかけてくれて僕は本当にうれしかった。
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医者と患者は一生の付き合いである。
ことに形成外科医の場合、相手が子供の場合は手術が終わっても、やはり学校を卒業し、就職、結婚するまで、自分の子供のように気になるものである。何かそこまで見届けないと、治療が終わった気になれない。
いまでもわずかだが、年に一度は診させてもらっている方もいる。また、季節の便りを毎年くださる方も多い。
このようにいつまでも昔の患者さんが気になるのは、一つには手術というものも“人の技”で、完璧というのはあり得ないし、どれだけ仕上げが巧くいったかよりも、どれだけいたらぬ部分が残っているかに悩むのが、“形成外科医の業(ごう)”だからである。

その故に、こうして昔の患者さんから声をかけてもらうと、ああ、この俺でも少しは人の役に立ったのだと、あらためて嬉しく思うのである。
これこそが形成外科医にとっての最大の「報い」である。
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by n_shioya | 2014-05-05 16:40 | 美容外科 | Comments(0)


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