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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
一杯のコーヒー
ロハス、スロウライフといった言葉がはやり始めるずっと以前、中学時代にスローライフを教えてくれたのは、その後日銀に入り今も金融界で活躍しているWである。
几帳面な親にしつけられ、何事にもせっかちだった僕はある日、コーヒーを飲みながら彼の不思議なクリームの入れ方に気づいた。
b0084241_2234256.gifガバチョとクリームを落とし込まず、カップの縁からゆっくりと流し込み、コーヒーの上に白い渦が廻っていくのを眺めている。
飲む時も、スプーンでかき混ぜたりせず、白と茶の二層のままゆっくりとコーヒーを味わっている。
“気分でねぇー”というのが彼のお気に入りの科白だった。
大学時代、彼とは軽井沢で一緒に夏をすごしたり、九州も二人で一周した。
予定など立てない、立てても意味はない。すべてそのときの気分で決まる。
紀伊の瀞八丁を船で下った時など、月光に浮かぶ山頂の宿を見て,“俺、今晩はあそこに泊まる”と急に船をおり、数日後大阪で合流したこともある。
絵が好きで、中学時代からセザンヌ張りの絵を描いて、絵の教師から高く評価されていた。“君たちには分からんだろうが”、というのが教師の褒め言葉だったのを覚えている。
ボナールの絵の良さも彼から教えられた。
彼はは中学2年の時、自動車事故で両親をなくしている。なのに弟妹を立派に育て、自身も立派に就職した大物である。
自分の気持ちを尊重すること、そしてすべてをゆとりを持って楽しむ点で、人生の達人ともいえる。
彼を知らなかったら僕は随分と味気なく人生を駆け抜けたろうと、コーヒーにミルクを注ぐたびに彼に感謝する。
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by n_shioya | 2016-02-16 22:34 | コーヒーブレーク | Comments(0)


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