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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
不死人間の呪い
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父親が享年106、母親が享年99となると人からは先生も長寿の遺伝子をお持ちで、と言われる。僕は答える。悪い冗談はやめてほしい。できればその呪われた遺伝子をなんとか遺伝子治療で除きたい、と。これは半ば本音である。死ねない恐ろしさ。病苦にさいなまられながら死ぬこともできない。生活費が枯渇しても収入の見込みはない。など、高齢者の未来は決して明るくない。「不老不死」なら結構。だが「不死」だけがあたえられと・・・ガリバーが「飛ぶ島」で見たのが不死人間の呪いであった。そこでは時折、「不死人間」が生まれる。生まれたときに額に赤い斑点が付いているので、すぐわかるのだ。不思議なことに不死の子が生まれると、親や家族はその子の不幸な将来を思い、悲嘆にくれる。不死を約束された赤ちゃんなど、おめでたいはずなのに?理由は「不死」であっても、「不老」ではないからである。不死人間が集められたコロニーに案内されたガリバーが見たものは・・・詳しくは平井正穂氏の名訳をお読みいただくとして、作者のスイィフトは、永遠の若さ、健康・元気が保証されないまま、永遠の寿命だけを与えられた不死人間の末路を、ボケ老人の生態そのままに延々と書き綴っている。現代社会に通じるスィフトの鋭い洞察に同感せざるを得ない。
by n_shioya | 2017-12-02 21:45 | アンチエイジング | Comments(0)


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