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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
元日の訃報
この年末は訃報が相次いだ、こちらから発信したものも含め。
そして今朝マドリッドからイーメールで訃報が届いた。
ウーリッヒ・ヒンデラーが元旦の朝亡くなったという秘書からの知らせである。
“肺がんのため自宅で療養中だったが、遂に病に勝てず”とあった。だが“年末ぎりぎり29日まで診療はつづけていた”とも書いてあった。

文字通りヘビースモーカーだった。もうもうと煙に包まれながら、ゼコゼコと咳き込んではそれでも楽しそうにしゃべる奴だった。
元来はユダヤ系のドイツ人がスペインに移住したので、ひどい訛りのある英語でそれが又愛嬌があった。

国際形成外科学界の理事長を押し付けられた時、健康に自信がないのでノビ(僕の海外でのニックネーム)がをやってくれるならと言うことで10年ほど一緒に学会のために働いた仲である。

いったん理事長になると、体に自信がないどころか、ゼコゼコ言いながら世界中を駆け回って学会を取り仕切り、その後を僕はハーハー息を切らして追いかけていったものだ。
頼りなげに振舞うくせに実に几帳面な男で、彼のお陰で国際学会も体をなしたといってよい。
モニカ夫人も気取りのないざっくばらんな方で、夫婦でお付き合いを楽しむことが出来た。

どういう事情か知らないが、モニカ夫人4人目の奥さんである。
そう三人目には逃げられたといっていたが、おそらく彼のほうに非があったに違いない。というのは彼はモニカという賢夫人がいるのに、ことあるごとに今度5番目が来たら、こうしてやりたいとかあそこに連れていきたいとか、時には夫人の目の前で口癖のように触れ回ったからである。
もしか賢夫人が煙たかったのかと今にして思うが、このようニ配偶者をリサイクルする習性は欧米の男少なくも形成外科医には珍しくないことは、国際形成外科学界の副理事長として学んだことの一つである。

国際学会はある意味で、国際社会の縮図である。ことに形成外科の場合は他の国際学会と違い、個人加盟でなく国単位の加盟なので、会員の数に関らず投票権は一国が一票行使できるのでまとまりが悪いことおびただしいことは国連と同じである。
しかも会費はその国の会員数に応じて拠出させられる。
これも国連と同じで、会員が僅かで払うべき会費も滞らせている国に限って、自己主張が強い。
アラブ・イスラエルの対立まで、学会に持ち込まれたこともある。

メインイベントはオリンピックと同じく、4年に一度の大会開催である。開催誘致のため各国代表がしのぎを削り、根回しや裏工作が(金が飛びかうわけではないが)行われるところもオリンピックと同じである。
負担金が最大のアメリカが一度業を煮やし、脱会するぞと脅しながら、四年に一度の大会開催権をスカンディナビアから奪い取ったこともある。

それもこれも昔の話。政治の世界は何処も同じ、と分かっただけでも副理事長を務めた甲斐はあった。

ウーリッヒ、永年ご苦労様でした。
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by n_shioya | 2007-01-02 17:12 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented at 2007-01-04 23:35 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by n_shioya at 2007-01-05 15:07
是非どうぞ。


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