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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
形成外科医の美的センス
今日の形成外科学会で“アートを如何にトレーニングするか」という発表があった。

形成外科医を志望する医学生から、形成外科医になるには器用さと美的センスが必要でしょうか、と聞かれることが多い。
“いや、別に。この僕だって務まったのだから。”
と答えるのを常とした。

別に福田首相流に斜に構えたり、はぐらかしたりするつもりはなかった。
同じことなら器用に越したことはないが、器用でなくとも普通に手が使えれば、こつこつと基礎から築いていく奴のほうが、手先で器用になんとなく辻褄をあわしてしまう奴よりも、将来伸びることもあるからである。

また当時の形成外科は、美的センスを必要とするほど、手術技術そのものが進歩していなかった。使える皮膚に制限があり、たとえば皮膚移植で鼻を作る造鼻術にしても、かろうじて鼻らしいものが出来る程度で、顔にあった自然な鼻が思い通り造れるわけでなかった。
この点は最近だいぶ進歩して、美的センスも生かせるようにはなったが。

とはいえ僕は現役の頃、レジデントが入局するとまず一年間、週一回のデッサンの研修をうけさせた。絵がうまくなるより、まず、自分の眼が如何に狂っているか、物を正しく見ていないかを自覚させるためである。

当然、カルテの手術記録のスケッチもうまくなるし、美的センスも涵養されるが、意外なメリットがわかった。
それは一年後に研修の最終課題として自画像を描かせると、本人の意に反して自分の性格が恐ろしいほど鮮やかに描きだされてしまう。

一人、ゴッホのような強烈な自画像を書いた男がいた。
やがてその男がメスを握るようになると、メス捌きも常識を超える強烈なものがあり、周りを震撼させた。
これからは入局の選考の際、面接よりも自画像を画かせたら、と医局長が言い始めたことを今思い出している。
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by n_shioya | 2007-10-11 23:11 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented at 2007-10-12 21:03 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2007-10-12 21:03 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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