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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
誰が正月を殺したか
日本の正月はもはや消滅してしまったのか。

今日は一月三日
昔ならまだまだお屠蘇気分で、年始廻りが続いたものである。
行く先々でおせちがすすめられ、若いものはカルタに興じ、トランプではない百人一首ですぞ、車に占拠される前の公道は、羽根突き凧揚げ、と子供たちの格好の遊び場と化した。

一つには、元日から三日まではすべての店がお休みになった。だから大晦日は皆駆けずり回って、食糧を買い込み、おせちを用意し、三ヶ日に備えたのである。
この三日間は神聖な期間であり、不要の仕事はすべて休むことが、日本に生まれた者の特権であり、いわば美徳でもあった。

アメリカで初めてのお正月を迎えたときの事を思い出す。
クリスマスは神聖でしかも華やかに祝い、大晦日は派手なドンチャン騒ぎで一年の幕を閉じ、元旦となるともう気抜けして、一日だけの唯の休日に過ぎなかった。
年の変わり目という節目に欠けた、何か臍を失ったような締まりのない感じだった。

その後日本の正月から門松が消え、初夢も言葉自体が消滅し、デパートも二日から開くようになり、便利にはなった今、何か味気なさを感じるのは僕だけだろうか?
これに止めを刺したのは元旦でも開いているコンビニだと言いたい。

最近は年末年始を利用して海外に出かける人は多くなったが、“年越し”という“お祭り”の感じは失せて、もはや連休の一つに過ぎない。

だが、正月消滅の一番の原因は、戦後、年齢が“数え年”から“”に切り替わった事だと気がついた。
もう今の人たちは何のことか分からないかもしれないが、昔数え年の頃は生まれればすぐ一才、そして正月ごとに一つずつ年を重ねていったのである。という事は大晦日に生まれた赤ちゃんは次の日に二歳となる。

だから皆いっせいに一つ年をとる元日が一年のうちでもっともお目出度い祝日であったのだ。
ちなみにその頃はわが国では誕生日を祝う風習はあまりなかった。

いまさら正月を取り戻せといっているわけではない。
ただ、人は年に一度は頭を空にして、体を休めるときがあったほうが良いと思う。
ちょうどフランスでは夏のバカンス、アメリカ人なら感謝祭、イスラム教だとラマダンだったか、それぞれの文化が、一年の中に安息の時期を設けてきたのは、毎週日曜日が安息日としてあるように、人間の知恵が生んだしきたりであり、それなりの意味のある事と思う。

といいながら今年もこの三ヶ日、毎日コンビニデパートのお世話になってきた我々ではあるが。
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by n_shioya | 2008-01-03 21:51 | コーヒーブレーク | Comments(2)
Commented by valkyries at 2008-01-04 10:25 x
先生、正月でも仕事を休まれては社会が困る業種が増えた、というのも一つの要因でしょう。例えば情報セキュリティ関連とか。正月消滅は益々進むでしょうが、メリハリあるライフスタイルを個々が確立することが大事ですよね。
Commented by n_shioya at 2008-01-05 10:38
確かにそうですね。
ことにこれからIT化が進み、仕事の場が物理的な制約を受けなくなると、サラリーマンでも業態が自由業化して、個々のメリハリあるライフスタイルを自己責任で構築していく必要が生ずるでしょうね。
だが、それに対して、ある程度パーソナルな選択肢のモデル・パターンが生まれてきても良いのではないかと思います。
そしてそれに対しての社会の対応も必要ではないでしょうか。


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