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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
美容外科を受けようかと思い悩む方達の迷いの一つに、後ろめたさという思いがあるようだ。
医師の側でも、これは医療だろうか、医師のやるべきことだろうかと、未だ割り切れぬ感じを抱く者もある。 「身体髪膚これ父母に受く」 この孔子の言葉にずいぶんと我々は邪魔をされてきた様な気がする。 「あえて毀傷せざるは孝の始めなり」、と来るからかなわない。 だから、“メスで傷を付けるのは邪道である”、という短絡的な昔の内科医の発想に繋がるからである。 元来は、親からもらったこのからだ、大事にしなさいよという至極当たり前の教えのはずなのだが。 ぼくの父も内科医として、その外科に対する偏見は共有していた。 医学部に最初の夏休み、しきたりにしたがって僕は無銭旅行に出掛けた。 二週間の放浪を終えて、帰宅すると、どうも家の中の様子がおかしい。お通夜でもないが、薄暗く静まり返っている。 すると母が出てきて、実は “お父さんが盲腸炎で危ないとこだったのよ” という。 手遅れで穿孔して腹膜炎を起こし、やっと峠を越したところだという。 “なあ、お前。今度は俺も降参したよ。” と青白い顔をして、ベッド寝たまま、うめいている。 やっと腹膜炎おさまったところで、そのころ煙突と称していた、細いゴムの管が腹に未だ刺さっていた。 そこまで手術を敬遠したわけではないだろう。唯、診療に追われ、自分のからだまで手が回らなかっただけとはよくわかったが。 父も内科医として、必要あれば抜かりなく、外科医に患者をゆだねていたわけだから。 しかし内科にとって、外科に廻すというのは、自分の治療の敗北という感じが、全くないとは言えないようだ。 その気持ちも、わからないではない。 最近では、もうそこまでかたくなに“孔子の教え”を拡大解釈する人は居ないだろう。 たとえ命に別条なくとも、機能を回復する手術も盛んに、幾らでも認められている。骨関節の手術、耳鼻科眼科、泌尿器等、癌でなければ、ほとんどが機能改善の手術と言える。 だが、形のために、つまり見栄えのために、あえて危険をおかしてまで手術を何故するかという考えは、残念だが未だ未だ多い。 それも、火傷や交通事故の傷なら兎も角、全く正常なからだにメスを入れるとは、それも虚栄心のために、けしからん話しだと考える人が未だ多いのではないか。 こうした疑問に対して、自分なりに納得の行く回答を模索をし続けてきた。 そして得た答えが、次に述べる“魔法使い論”である。 もし僕が魔法使いで、杖で一寸触って呪文を唱えれば、たちどころに美女に変身するのなら、おそらくその力を行使するのに何の躊躇もしないだろう。 ならば、魔法使いと美容外科医の違いはなんだろう。と考えた。 当たり前のことだが、我々の手術は魔法ではない。痛みは伴うし、傷は付けるし、そして結果も何時も100%とはいかない。せいぜいのところ、7、80%といったところだろうか。 とすれば、もし“変身願望”を認めるなら、そしてメスでコンプレックスを解消するのが医療としての美容外科なら、なにも疚しさはないはずだ。 その不完全さだけが問題で、それをより完全に近くすべく努力するのが務めである、とこういうことになる。 ぼくはこうして自分のしていることに懐疑的になるたびに、“魔法使い論”に立ち戻って、躊躇う心にむち打ってきた。だが正直なところ今でも、完全に納得したわけではない。 塩谷先生 はじめまして。 先生のブログを初めて拝見させていただきました 34歳 大阪在住のものです。 目に留まりましたのは、5月に二重切開手術をしようか悩んでいるところです。 かねてより 二重の手術がしたいと思ってはいたものの、なかなか決心がつかずこの歳になりました。 ダウンタイムや もし、腫れがひかなかったらどうしよう。 なにより する価値があるのか・・? と思うとなかなか決断できず います。 昔は 手術をすると 先生のいう 「魔法の杖」のように 「美人」になれるのかと思っていましたが、どうやらそうではない。ということが分かるにしたがって では 自分の希望はなんなのだ。と自問自答な日々です。 とりとめのないコメントですみません。 塩谷先生に 美容整形も いいもんだよ と 背中をおしてもらいたかったのかもしれません。 また ブログ拝見しに参ります。 私は体にメスを入れてきれいになってもいいと思います。 かねてより夫に「3人産んだら脂肪吸引をしますから」と機会がある毎に宣言ともお願いとも言える話をしています。一人目を産む前から言っている事なのですが、初めはこの事で一時間以上も話し合うこともありました。そんなお金も、3人産む予定もなかったのに(笑) 私は太ももとふくらはぎが太く、ズボンをはくと何とも格好が悪く見えてしまうのを昔から気にしていました。 運動は好きなのでジョギングなどもします。ダイエットと言えばこの10年それ以上もそんな事を考えながら食事をとってきました。 でもやはり体重を減らすだけでは元々の体形まで直すというわけにはいかないと思っています。夫はやはり、手術して体型を変えても人生は変わらないという感じでしたが、最近は「人生を変えたいのではなく、ズボンをはく時に自分が幸せでいたいから」という私の意見を尊重してくれているようです。 今はまだ2人しか産んでおらず、お金にも余裕があるわけではないので手術のことは話すだけですが、年をとってからでもズボンをはいて嬉しい私になれることを楽しみにしている私です。 ↑のコメントにつけたしです。 大人に関しては手術してもよいと思っていますが、「小学校受験などで、子供の顔の印象を良くするために子供の顔にメスを入れる」(韓国のお話だったかな?)というのには賛成できません。 やはり自分の判断に責任を持てるようになってから行うものだと思っています。 ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。 ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。 pyuさん: ここで述べたのは一般論で、美容手術のうちでも二重の手術はなれた術者が行えば、比較的安全に効果が上がる手術です。 ただ、術前に自分の希望と顔にあった二重のシミュレーションを行うことと、広すぎる二重の幅を造らないように控えめにすることです。 幅が狭すぎる場合は、やり足しが利きますが、広すぎた二重を狭く戻すのは、技術的に至難の業です。 KiWi さん: この分野に関しては、いろいろな価値観があってよいと思います。 むしろそのような考え方のオープンなディスカッションがまだまだ足りないと思いますので、コメント大歓迎です。 mamanさん: 出版を楽しみにしています。 翻訳上、何かお手伝いできることがあればおっしゃってください。 山地さん:
ご意見に賛成です。
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日) by n_shioya 以前の記事
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