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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
“禿の根本的解決策は二つある。一つは禿げてない親を持つこと。二つ目は、去勢すること“
つまり禿の実際的な治療がいかに難しいか、というジョークである。 ところで、円形脱毛症のような病気や、怪我ややけどではなく毛がなるのはに、二つの原因が上げられる。 一つは単なる老化現象としての薄毛であり、今一つは、男性に多く見られる若年性の薄毛、いわゆる男性型脱毛である。 どちらの場合でも産毛か、休止期の毛根は残存しているとされている。 加齢による脱毛は、他の臓器と同じく、単純に細胞の活性が低下しためであろう。 男性型脱毛については三つの要素があげられる。 まず、加齢による変化であるということ、ついで男性ホルモンが関与しているということ、三番目にある程度体質や、遺伝的な要素があるということがわかっている。 だから冒頭のジョークもあながち根拠のないことではない。 男性ホルモンが関係しているといっても、全身的にホルモンが過剰にあるということではなくて、最近の研究では、薄毛になる部分の毛の細胞が、男性ホルモンに対して敏感に反応して活性がおちる、つまり、ネガティブに反応してしまうと考えられている。 男性ホルモンであるテストステロンが毛根の細胞の中に入ると、5αリダクターゼという酵素でDHT(ジヒドロテストステロン)に変わり、テストステロンより遥かに強力な作用を及ぼす。 したがってこの5αリダクターゼの濃度が、男性型脱毛の原因ではないかと言われている。 男性型脱毛だけでなく、一般的な薄毛の原因にもなりうるものとしては、次に様なことが考えられる。 まず、頭皮の血流の不足である。たしかに細胞活性のために血流は大事だが、どこまで脱毛、特に男性型脱毛の直接の原因であるかは、はっきりしていない。 フケも原因の一つのに挙げらてよいであろう。フケや脂漏が毛穴をふさいで、毛根の活性を妨げるということは十分考えられる。叉、フケや脂漏がたまれば細菌感染も起こり起こりやすく、これも毛根に障害を与えるころになる。 そのほか、ビタミン、アミノ酸、その他もろもろの栄養素の不足も問題にされる。 最近では発毛対策も格段の進歩を遂げたが、その概要は明日のお楽しみ。
by n_shioya
| 2008-04-30 22:08
| ヘアケア
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Comments(3)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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