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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
陽ちゃんの自伝を読み終えて、越し方に思いをはせている。
僕がしがない外科医をやっている間、陽ちゃんは随分と楽しい世界を歩んできたのだなあと。 舞台には映画にはない魅力がある。二次元の映像と違いリアルな世界であり、役者の演技力がものをいうジャンルだからだろう。 それにくらべると今はやりのテレビドラマなど、いまだに電子紙芝居の域を出ていない。 思うほどに芝居の世界には魔力がある。役者を“河原乞食”とはよく言ったものだ。 一文の稼ぎにならなくても、一家が路頭に迷っても、舞台の上で本人は幸せであり、カーテン・コールに生きがいを感じる。 僕にとって河原乞食とは役者稼業に対する賛辞であり、歌も台詞もいえない今時のテレビタレントにこの言葉を使うのは冒涜というものだ。 そういえば僕の姉も河原乞食の一味だ。ひたすら原稿用紙の升目を埋め、場末の芝居小屋に通う物書きである。結婚のときの条件が、家事をしないこと、だったというからたいしたものである。 今読んでいるジェローム・ロビンスの伝記の題名も「Dance with Demons(悪魔との踊り)」だった。 高校時代のドイツ語の教師で「ビルマの竪琴」の作者の竹山道夫先生によれば、ドイツ人の言うデーモンとは日本の悪魔とは違うイメージだそうだ。 この世には目に見えない恐ろしい力が存在し、それをデーモンと呼び、それに取り付かれて魔人のように蠢くのをデモーニッシュというのだと教わった。 その意味でジェローム・ロビンスとそのダンサーたちは、そしておそらくは陽ちゃんもデーモンに取り付かれた人たちであり、河原乞食もある意味で同類項であろう。 幸か不幸か、僕は今までデーモンに相手にされたことはなく、ここまでは平々凡々の一生だった。。
by n_shioya
| 2008-05-19 23:00
| コーヒーブレーク
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Comments(3)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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