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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
“人生いたるところ美女あり”、なのか僕が美女を追い掛け回しているだけなのか、それは視点の相違として、 土曜日は仙台でミス コンバッテクとご一緒だった。
今回、6年かけて認可が取れた、最新の創傷被覆材アクアセルAgを引っさげて、コンバテックが社運をかけて全国キャラバンしている。 名づけて「シルバーロードショウー」 特別講演は東北大学の館教授。僕は座長を勤めさせていただいた。 参加者は医師もいたが、大半は休日を返上して自弁で参加した看護師さん達だった。 最近の創傷被覆材は、モダーンドレッシングと総称しているが、目的は“湿潤療法”にある。 このブログの愛読者なら“湿潤療法”はとうにご存知のはずだが、医師でも不勉強な奴はまだご存じなく、昔ながらのガーゼに固執して、進んでいる看護師たちからは馬鹿にされているので、一言解説を試みる。 一言で言えば、キズをしたときに、乾かしてかさぶたを作って治そうとするのは間違い。 創面からジクジク沁み出る、浸出液と呼ばれるものを温存して、乾かさないで治すほうが早くキレイに治るのだ。 その為に開発されたのがモダーンドレッシングで、ハイドロコロイドと呼ばれるものが主流である。 ちなみに僕がこのサイトで普及に努めている「キズパワーパッド」も立派なハイドロコロイドの製品である。 アクアセルはハイドロコロイドと同様な目的で開発された高分子のファイバーで、吸湿性に優れ湿潤環境を保つ。それに銀イオンを付加して、抗菌性を持たせたのが、アクアセルAgである。 近年、並みの傷には消毒剤を使わないのが常識となっている。これも看護師さんたちは良くご存知だが、不勉強の医師はまだ細胞毒である消毒剤をキズにぬたくって、治癒を遅らせ、看護師さんたちの不信を買っている。 その点、銀イオンの働きは細菌の膜と核に選択的に障害を与えるいわゆる制菌作用であって、組織障害はない。 現実には完全に無菌的なキズはありえないので、アクアセルAgは湿潤療法プラス制菌作用を持った優れもので、これさえあれば“鬼に金棒”といったら褒めすぎだろうか。 いずれにせよ、ミス コンバテックがこれを携えて全国行脚すれば、無知な医師ほど美女には弱いので、新製品の普及に最も効果的であろう。
by n_shioya
| 2008-05-20 14:44
| キズのケア
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Comments(3)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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