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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
終の棲家:その2
今日はヨーロッパとその他の国々について。

そこで余生をと力むと、生活費とか、言葉の問題とか、病気になったらどうするとか、いろいろな邪念が入り、結論が出しにくなるので、とりあえず今住んでみたい国、それもあまり考えずにぱっと頭に浮かぶ国を挙げてみると、意外に思われるかもしれないが、メキシコポルトガルが浮上する。
どちらも一度しか行ったことがない。
しかもポルトガルは5,6年前だが、メキシコは20年以上も前である。
何がそれほど魅力的なのか?

メキシコの場合。
中南米は東南アジアやアラブ諸国と同じで、貧富の差が激しい。
ある時メキシコ郊外の貧民街に案内された。
家々は、土の壁だけで仕切られ、屋根が全くない。高台から見下ろすと、家の中は丸見えである。
このあたりは雨がほとんど降らないので、とりあえず壁が建つと(壁といっても土を塗り固めただけである)人は住み始めるようだ。食べ物はその辺にいくらでも熱帯果樹がぶら下がっている。
大人たちもただ地べたに座って、お茶を飲んだり、昼寝をしている。そして通りには泥まみれの子供たちが遊びまわっている。 “何を食べ、何を着るか思い煩うことなかれ”という「野の百合」をたとえに使ったキリストの言葉が思い出された。
旅行者の皮相な思い込みに過ぎないにせよ、平和で皆幸せそうに見える。
そのままスッと入っていけそうな気がしたのは、僕の“お茶の水のガード下願望”のなせるわざだったかもしれない。
注釈を付けると、戦後、お茶の水のガード下に浮浪者がたむろしたが、サラリーマンの主人公がある時蒸発して、ガード下に自由を見出すというのが、確か人気を呼んだ獅子文六の新聞小説「自由学校」の結末だった様な気がする。

ポルトガルにはまた別の魅力があった。
結論から言うとレトロである。
ちょうど大正から昭和の初期の日本を思い起こさせる雰囲気がリスボンにはある。街を走るチンチン電車。裏通りでは、子供たちがケンケンをして、その上に張り巡らされたロープは、干し物の満艦飾である。
海辺へ出る機会はなかったが、ヨーロッパの最西端の岬があるそうだ。つまりヨーロッパで最後に日没を見ることができる岬が。
晩年に壇一男が一時期ポルトガルに住み着いたのもわかるような気がする。

こうして並べてくると、どうも僕はうらぶれたところにひかれるらしい。
それもこれも、渋谷の裏通りで、カフェとビリヤードの挟まれて育った幼児体験のなせるわざかも知れない。
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by n_shioya | 2008-11-21 23:20 | コーヒーブレーク | Comments(4)
Commented at 2008-11-22 08:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by valkyries at 2008-11-22 11:17 x
先生、私が嘗て2年間滞在していたペナン島もうらぶれていて良い所ですよ。ここはイスラム国家マレーシアでありながら華僑が多く宗教色が強くない、英語が通じる、そしてゴルフが安い!
Commented by n_shioya at 2008-11-22 21:29
ふくだ さん:
そういえば、コネチカットの海岸スタムフォードも悪くないですね。
これからしばらく二人で、永住の地を探すことにしますか。
Commented by n_shioya at 2008-11-22 21:33
valkyriesさん:
ペナンにはまだ行ったことがありません。
アジア諸国はそれぞれが又違って面白いですね。
永住とは別に、インドは不思議な魅力があります。
ああ、まだまだ世界を旅しなければ、性急に結論は出せますまい。
ところで諸般の事情で、花脊には行けなくなりました。ただ、日帰りででも入院した友人の見舞いにはいくかもしれませんが。


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