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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
しばらく山小屋を訪れていないので、山が無性に恋しくなってきた。
11月頃、カラマツの黄葉を見に行くつもりが、諸般の事情でかなわず、ふた月以上もご無沙汰してしまった。 カラマツの黄葉は御覧になった方はお分かりと思うが、全山が黄金色に輝き、また落葉で地面も黄金色のもうせんを敷き詰めたようになる。 例年、今年こそは月に一回は山小屋にと思うが、実現したことがない。 いや本当は、定年退官したら、仕事を整理して八ヶ岳を終の棲家にし、インターネットで出来る範囲に業務を縮小するはずだった。 だが、海抜1700M、零下30度の越冬は、年を取るほどに現実離れした夢になってしまった。 そんな今日、あるライターの方がクリニックに原稿の打ち合わせに現れ、よく聞くと甲斐大泉から出てこられたという。 甲斐大泉は我が山小屋から南に車で20分ほど下ったところにある。 海抜1000メートルほどで、もう零下だが真冬でもなんとかに過ごせるという。しかも空気は冬が最も澄み切っているという。 うらやましい話だ。 山は無理でも、温かい海辺はどう?と配偶者は言う。 朝起きぬけに、はだしで砂浜を散歩する生活が夢だという。 そう言えば一時真剣にハワイに移住を考えたこともある。 具体的にはオアフ島で、ホノルルから山を越えたワイキキの反対側のカイルワ海岸である。静かな住宅地で、ウィンドサーフィンの発祥の地でもある。 そこに住む昔からの親しい友人がいて誘ってくれた。だが、その彼ももうこの世を去ってしまった。 何も今の横浜に不満があるわけではない。 港町だし、30分も車を走らせれば葉山、逗子に出ることができる。鎌倉も近い。そしてもちろん東京には毎日出かけている。 住まいのロケーションとして横浜は文句は言えない。 だが、一戸立ちだと、出入りの戸閉まりの煩雑さや、長期開けるときの不用心さ、さらには介護が必要になった時の不便さなど、若い時には考えもしなかったもろもろの不安材料が増えて、「終の棲家」の住み替えまで考えるようになる。 それもこれも、今日クリニックにおいでになった「ゼクスの女神」にランチを御馳走になり、高齢者マンションでの住居者のライフスタイルを話し合っているうちに、「ケア付き老人ホーム」も自分自身の選択肢の一つに入ってきたからかも知れない。
by n_shioya
| 2008-12-12 22:57
| QOL
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Comments(6)
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510624kkk at 2008-12-12 23:25
はじめまして。
私はサロンを営んでおり、女性の美容をテリトリーに生きております。 ですからこちらのタイトルを見た瞬間すいよせられ、以来、毎日こちらの門を潜るのが日課になりました。 権威ある手に届かないはずの先生がとても身近に感じれて、あろうことか、かわいい(大変恐縮です・・)とさえ思えてしまう文体にはまってしまっています。 すいませんがリンクなどさせて頂いても宜しいのでしょうか? 失礼を申していましたらすいません。
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きのこ組
at 2008-12-12 23:54
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先生、私最近良い事を思いつきました。
終の棲家に一番適してるのは、都会のホテルのコンドミニアムです。 ホテル内のフル・サービス付、ジム、プール、スパ、レストラン、美容院、クリニックもあるし、ホテルの常駐医師もいます。駐車場も込みですし。。 こんないいことないようなのですが。。いかが? 私はホテルに決まり。
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kabaya
at 2008-12-13 15:42
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昨日はありがとうございました。
夕刻八ヶ岳に戻りました。 澄み切った空気にほっとしました。 今日は山にしては暖かく、義父を歩きながら、折り合っていく方法を探しています。 あらがうのでなく、もちろんあきらめるのではなく、折り合っていく。人間関係にも大切ですね。 ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
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n_shioya at 2008-12-13 21:52
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n_shioya at 2008-12-13 21:53
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n_shioya at 2008-12-13 21:57
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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