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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
今日はクリスマス。
思えばそれぞれの時期にそれぞれのクリスマスがあった。 戦後しばらくは、ジングルベルのにぎやかな歌声と華やかなイリューミネーションの盛り場のクリスマス。 留学中は、カトリックに転向したこともあり、まじめに教会での御ミサにあずかり、戸外はクリスマスの飾りつけが銀世界を彩る、文字通りのホワイトクリスマスだった。 そして40年前帰国したあたりからは、家庭でのクリスマスが大はやりで、イブまでは町角のそここでは山積みのクリスマスケーキが売りさばかれ、サラリーマンがその箱を抱えて家路を急いぐ光景が続いた。 そして今はそれも下火となり、クリスマスセールといったデパートの販売合戦が主流になってきたようである。 が、いつの場合もクリスマスの主役はキリストよりも、クリスマスツリーとその下に積まれたプレゼントの山のようだ。 そして僕にはそのクリスマスプレゼントにまつわる奇妙な思い出がある。 大学のころ、あるクリスマスに、遊び仲間がリーダーの家に集まった。 食事の後、彼が皆にクリスマスプレゼントだと言って、ソックスを配り始めた。 まだ物資が不足して、ソックスは貴重品で皆喜んで受け取った。 だが、僕だけは“悪いけど受け取れない”と言って返してしまった。 クリスチャンでもないから、というのが理由だったように思う。 だが、その行為も言葉も、全く僕の意志と関係なく、いわば不随意的に出てしまったのである。 ぼくはアンチ・キリストでもなく、皆と同じにただの無縁の衆生だった。 それが何で皆を白けさせてまで、ただの習慣としてのプレゼント交換にこだわったのか、いまだに理解できない。 だが留学後間もなく、カトリックに入信してからは、宗教行事としてのクリスマスだけでなく、もちろんプレゼント交換も自然に行えるようになった。 そして家の中に大きなクリスマスツリーを飾り、イブの夜更けにプレゼントを積み上げ、クリスマスの朝、子供たちが歓声を上げながら包みを開けるのが習わしになった。 その習慣は今、それぞれ、子供たちの家で引き継がれているようである。
by n_shioya
| 2008-12-25 23:22
| コーヒーブレーク
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Comments(7)
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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