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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
![]() 窓からは前庭を隔てて竹久夢二の記念館が建っている。 瀟洒な洋館で、左角の部屋はミュージアムショップになっており、ガラス戸越しに版画の複製や記念品が並んでいるのが見える。 もう30分ほど前に配偶者は中に入ったきり、なかなか出てこない。 鬼怒川温泉の帰り道で、これから東照宮参りを予定しているのだが。 ![]() 男の場合、少なくも僕は欲しいものがあれば買う、なければ出てくる。五分とかからない。 配偶者の場合はどんな買い物でも、一か所でまず一時間は引っかかる。 二時間使っても、何かいい買い物をするのならいいが、しばしば手ぶらで戻ってくる。勿論無駄な金は使って欲しくないが、あれこれ迷って何も買わないのでは時間が無駄だ、というのは男の発想らしい。 どうも配偶者は、というか女性一般に当てはまるようだが、出物を見つけることもさることながら、その前段階の品選びという「プロセス」を楽しんでいるようだ。 僕は外科医の習性として、結果を重視する。そこから逆算してプロセスは最短距離に抑える。 それが旅行でもつい出てしまう。 まず途中を楽しむより、いかに目的地に到着するかに専念してしまう。目的地では観るべきものをいかに効率よくこなすか、別の言葉ではいかに「片付ける」か、それが終わればいかに帰路をこなすか。考えれば“感動”の入る隙もない全く味気ない行動パターンと言える。 悲しい外科医のサガと自嘲したい。 こう言いながらふと気がついたが、昔は娘を嫁にやることを「片づける」といった時代があった。これも全く親の勝手な発想だ。まるで厄介者を処分できたとう感覚である。 片づけられる方としては、たまったもんでないと言いたかったろう。 その為女性として、配偶者も「片づける」ことに嫌悪感を持ってしまったのだろうか。 そうとしか思えないほど、いつも我が家は片付いていない。 などあらぬことを考えていると、配偶者が大きな包みを抱えてショップから出てきた。 今回は立派に獲物をしとめたらしい。
by n_shioya
| 2010-03-21 20:28
| コーヒーブレーク
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Comments(2)
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![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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