|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
人は皆心の中に書棚を持っている。
読み終えた本は、無意識のうちにその書棚にそっとしまわれる。 そして実物の書籍はそれがどこに置かれようと、書架であろうと床に積まれていようと心の書棚の本とは見えない糸でつながり、それを支えている。 そしてまた、それぞれの書籍は著者と又糸でつながっている。本は著者の分身だからだ。 こうして一冊の本を読了すると、読者の心と著者の心は見えない糸で結ばれる。 新聞雑誌の類は処分できても、書籍は処分できず溜まる一方なのは、こんなメカニズムが働いているからに違いない。 電子ブックに違和感を覚えるのも、その為だろう。 読んだら消え去ってしまう電子ブック、それは蜃気楼のようなものだ。本の顔である表装、手に取った時の重さ、ページをめくる時の紙の質感。これらと中身とは一体のもので、切り離すことは我々世代にはできない。 ![]() そこは本を媒体として著者達の想念が乱舞している「魔法の城」である。 人はそこで、過去現在、場合によっては未来の、様々なジャンルの想念と巡り合い、幾時間でも至福の時を過ごすことができる。 その「魔法の城」の中でもユニークなのは、オアゾの丸善の4階の一郭を占める「松丸本舗」だ。 丸善と本のオタク中のオタク、松岡正剛が作り出した本の空間である。 そこでは本は通常の無粋な種分けではなく、様々な想念をキーワードとし、その想念に引き寄せられた本の群れが、グループを形成している。 そして人は、“本の迷路”を心地よくさまようことができる。 その想念とは? フォトで垣間見てください。種分けのブロックが左と右に見えるでしょう。 ちなみに左の手前の大型の本は、石ノ森章太郎のイラストによる、沼正三の「家畜人ヤプー」である、あのマゾの極致といわれた傑作である。 ![]() 百聞は一見に如かず、まだの方はぜひ一度!
by n_shioya
| 2010-12-18 21:45
| コーヒーブレーク
|
Comments(2)
![]()
私も全く同感です
電子本やネットは本の代わりにはならないと感じています 一冊の本、一つのキーワードから無数のツルが伸びて 次々と別の分野とも繋がる感覚は、 それこそ装丁、重み、行間、場合によっては匂いなど 全ての感覚から得るものだと思います その感覚を知らずにピンポイントで知りたい語句、押さえておきたい一文だけを 電子の世界で手に入れていくのは「便利」という名の「味気無さ」だけで 本の魅力のカケラも手に入れられず、ますます本離れが進みそう そしてますます会話が成り立たなくなりそうでコワイです
0
船長さん:
それでも、丸善、紀伊国屋、三省堂有隣堂などが健闘しているのは頼もしい限りです。
|
![]() 塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
![]() |
||
![]() |
||
|
ファン申請 |
||