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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
最近気なる記事を目にした。
肺がんの治療薬イレッサの副作用の被害者の裁判がらみである。 ある種の肺がんには有効だと導入されたが、三か月ほどで肺線維症と言う合併症で死亡例が出始めた。 そして被害者の方々が、製薬会社と国を訴え、裁判所は和解勧告を出した。 だが、国と製薬会社は和解を拒否し、裁判に持ち込んだ。 その結果、裁判所は製薬会社の責任は認めたが、国に責任はないとした。 其の細かい経緯は確認せねばならぬが、引っかかるのは数日前の日経新聞の報道である。 係争中に、厚労省は日本医学会会頭に覚書を渡し、会頭はそれに沿った声明を出したという。 もし本当なら、そのこと自体がやらせと言うか、国家権力の情報操作と言える。 永年霞が関とお付き合いした経験から、これは十分ありうるというか、官僚の常とう手段である。 自分たちに都合のよい御用学者を集め諮問機関をつくり、都合のよい結論を出させ、学識経験者の答申として政策に盛り込んでしまう。 しばしば、会議の前にシナリオは準備され、議事次第として渡されるものが、すでに議事録同然のことも多い。 自分たちに都合の悪い結論が出ると、その部分だけ、正式議事録から抜き取られた経験もある。 又あるときは、予定と正反対の結論が出たため、“申し訳ないが,この会はナカッタことにしていただきたい”と言われ、唖然としたこともある。 政府主導の諮問会議で、中途で委員が辞職することがままあるが、こういう裏の操作が原因のことも多いのではなかろうか。
by n_shioya
| 2011-02-26 22:33
| 医療崩壊
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Comments(2)
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ayame
at 2011-02-27 22:23
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以前のブログで ”今までいろいろなことを経験させていただいて いろいろな思いをさせて頂いた”と書かれていましたが,,,唖然とした会議や不条理な事を強いられるような事を経験した時はどんな風に気持ちを切り替えるのですか?嫌な気持ちを切り替えるのもアンチエイジングの一つの技でしょう?
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n_shioya at 2011-02-27 22:43
ayameさん:
すぐ、ちゃぶ台をひっくり返して、席を蹴立てるのが男らしいかもしれませんが、僕にはどうも。 まず、自分の不快感を自分に十分認めてやり、そのうえでどうすべきか、熟考します。 そうすると、相手も生活がかかっているのだから、と哀れに思え、許容できるようになることが多いです。
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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