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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
蜘蛛の巣作りは素早い。
きれいに取り払ったつもりでも、いつの間にか新しい巣が張られている。 放射線状の縦糸を,横糸が同心円状に繋いでいる。 我が家の庭に今朝もまた張られた、まるで繊細なレース織りを見るような蜘蛛の巣を見ると、精巧な人体の仕組みに想いをいたす。 心臓、腎臓,肝臓と言った臓器たちを繋ぐのが、編み目のように張り巡らされた神経系、血管系内分泌系などである。どちらが縦糸か横糸かはこの際関係ない。僕が言いたいのは,人体は臓器や系の寄せ集めではなく,すべてがお互いに影響し合う、統合された生命体であるという事だ。 蜘蛛はどこにいても、獲物がどこかにかかれば,ネットワークの揺れを感知して、サッと駆けつける。 人体でも,どこかに異変があれば,多かれ少なかれ全身に影響が及ぶと考えて差し支えない。 それが今の「西洋医学」では、臓器別の対処が優先し,更に細分化して全体像を見失ってしまった。 心臓や肝臓、腎臓の専門家は必要としても,そのうちに”俺は右の腎臓は分かるが,左はどうも“など言う専門家が現れても不思議はないほどだ。 反面,どの臓器や系でも一つが改善されれば,他の部位まで良くなっても不思議はない。だからといって,それだけで万病が治すべて解決というのも,危険な「我田引水」だが,最近では其のての「独善的療法」の提唱者が少なくない。 この辺りのバランスを取って,西洋医学の「分析的手法」を取り入れながら、全体像を見失わないようにするのが「統合医療」の役目と思うのだが・・・
by n_shioya
| 2012-06-09 21:21
| 医療全般
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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