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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ベッド生活が続くと嗜好が変わってくる。
甘いものが余り欲しくなくなり、無性に肉が喰いたくなる。これは治癒過程にはアミノ酸が必要だからかと、勝手に解釈しているが、「ロールキャベツ系男子」の化けの皮が剥がれたにすぎないのかも知れない。 又読み易い本も変わってきた。 感覚的なエッセイよりも、硬派の、詰まりドキュメンタリーとかインヴェスティゲイティヴ・ジャーナリズムの方が頭に入りやすいのはどういう訳だろう。 そしてダニエル・ヤーギンのエネルギー問題を総括した700ページの大部の「Quest」を読了し、今は「政治学」に凝っている。 不勉強で、「政治学」なるものの存在すら知らなかったので、佐々木毅、元東大総長の「政治の精神」に今取り付かれている。 プラトン、マキャベリそしてウェーバーなどを引用しながら、政治家の資質を論じ、「燃えるような情熱と冷静な判断力の二つをどうしたら一つの魂の中でしっかり結びつけることが出来るか、これこそが問題である」と断じている。 なぜならば、”権力の甘き蜜”の罠に陥り安いのが人間の常。 同じことが医学部の教授にも当てはまるのでは、と今更ながら慄然としている。 そもそも我々は、教授としての資質などまともに考えたことがあったろうか。 教授になる為の手練手管はいやというほど聞かされても、教授になってからはどう振る舞うべきかなど、まともに論議されるのはあまり聞くことが無い。 現実には、教室の主催者としてのリーダーシップに加え、診療、研究、教育の三点セットをこなさねばならぬ。 これはあくまで建前で、実際には並の人間には至難の業であり、安易に落ち着くところは「権威主義」ということになる。“何が言われたか”の代わりに“誰が言ったか“で事が決まるようになってしまう。 そして「研究業績至上主義」で、腕のいい臨床医は教授選で破れることも多々ある。 まして、教育の能力などは全く秤に掛けられることは無い。 これは「教授選考法」に大きな問題があるが、これは又別の機会に。
by n_shioya
| 2012-12-13 21:22
| 医療全般
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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