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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
「神の手」の実像
「神のような」という言葉は立派な人格や行いについて使われる或る程度獏とした褒め言葉のようだが、「神の手」となると最近では医師の特に外科医の腕前をさすことが多い。
確かに、天皇の手術をされた天野教授のように、我々同業者でも文句なしに認める名手もおられるが、最近はどうも、この「神の手」がマスコミで乱発されている感がある。
中には、元来躁鬱病の気味があり、幸か不幸か鬱の時期が短いのでボロを出さないが、周りが尻拭いに追われる「神の手」がないでもない。

そもそも医師の善し悪しは、特に外科医の腕の判断が意外に難しい。我々でも、自分や家族の場合に誰に頼むかは迷うことが多い。
それはひとえに何を持って手術の巧拙の基準とするか、医師の間でも評価が分かれるからだ。
癌や、重症外傷など、目的が救命にある手術の場合は事は簡単だ。命が助かればよい。
また、整形、耳鼻科、眼科などで、機能回復が目的の場合は、その評価に或る程度相対的な判断が入るが、それほど評価は難しくないだろう。
こと形成外科となると、話しはややこしくなる。機能や生命を損なうこと無く、形を整えてしかも患者の満足を得ることにあるからだ。だが、この問題もここでは深入りしないでおく。

そこであえてお聞きしたいが、皆さんが手術のうまい下手という時、何をイメージするだろうか?

「手術の手際」
これもキーワードかも知れない。
ただこれもくせ者である。
麻酔の進歩した今、早いのが良い訳ではない。
では、手さばき? 
だが、鉄板焼きの包丁さばきと違って、ショーマンシップは邪道ともいえる。
メスの下でさっと皮膚が開き、名バイオリニストのボウーイングのように、一つ一つの動作が確実で無駄が無く、いつの間にか手術が終わっているといったのが、名手と言ってよいだろう。

だが、この手際の良さと結果の良さが必ずしもイコールとも言えないのが悩ましい。というのは、「手術」とは或る意味で皆応用問題で、その場その場で選択肢を選ぶ必要が生ずるからである。つまり手さばきより大事なのは、咄嗟の判断力と言えるからだ。

ミシュランを持ち出すまでもなく、最近ではラーメン屋にも格付け機構があり、覆面捜査員による6段階評価がされていると言う。
ラーメンと手術を比べるのは乱暴かもしれ無いが、ラーメンのように主観の影響を受けやすい分野で可能なら、外科医の腕の客観評価があってもよさそうだが。
ただ手術の場合、覆面捜査員に試しに手術を受けさせるということが、テクニカルに、また人道上不可能なのが難点である。

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by n_shioya | 2012-12-18 22:46 | 手術 | Comments(0)


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