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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
僕の関係しているクリニックでは、畏友熊本名誉教授の指導で男性更年期外来が設けられ、最近は人気急上昇である。
先日外来でたまたま友人を見かけたので、“君も?”と聞くと、 “やあ、じつは半年前からちょっと、”と頭を掻いている。 検査の結果、テストステロンのレベルが低かったので、ためしに補充療法を始めたら、至極調子がいいという。 “どんなふうに調子が?” “いやぁー、それは・・・わかるだろう。それより君もどうだい?”とニヤリとする。 「男にも立派な更年期障害がある。 女性と違って男性の場合、あるときストンとホルモン レベルが落ちるのでなく、徐々に低下するので、それと自覚されないが、しばしば鬱の形を取るとは前に書いたとおりだ。 ともかくホルモンを補充すれば、元気が出てくる。そもそも「男の闘争心」というのは、男性ホルモンのおかげだ。 よく年を取って人間が丸くなったなど言うのは、俺に言わせりゃ、男性ホルモンが欠如してきたということさ。」 熊本大先生の持論である。 確かに僕も昔ほどカッカしなくなったと、弟子達にいわれる。 だが、闘争心が欠如しているのは子供の頃からのように思う。 生まれつき勝負事には興味がないし、「負けん気」というものの持ち合わせがなかった。 小さい頃、よくお袋から、男のくせにとか、覇気がないとどやされた。 僕のお袋は僕とは反対に、負けん気の塊で、昔からなんでも一番、というタイプだったようである。「女々しい息子」が歯がゆくてならなかったようだ。 「負けじ魂」では、親父はもっと強烈だった。 そのハザマでの惨めな幼児体験を僕は長いこと引きずって生きることになる。 いまだに宿無しの浮浪者に一種の憧れを感じるのはそのせいかもしれない。 きっと子供のときから男性ホルモンは情けないレベルだったに違いない。 いまからでも一度ホルモン検査をやってみるか。 だが、低いからといってどうする? いまさら闘争的になっても、「暴走老人」では害があるだけじゃないか。 それに、ポンコツのエンジンに、無理してハイオクのガソリンをつぎ込んだところで、回転速度が上がる前に、エンジンがへたってしまうのではなかろうか。 それよりむしろ、闘争心を煽るのが男性ホルモンなら、世界の元首達から睾丸を抜き取れば、すぐにも世界平和が来るのではなかろうか。 さしあた北朝鮮やイランの「頭目」あたりから。 そして株価を操作して、資産世界一を目指している「金の亡者」からも。
by n_shioya
| 2013-02-21 21:40
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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