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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
僕は北里大学病院にエステを導入した。
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40年前、北里大学で形成外科を開設してまもなく僕は美容外科も併設し、二重まぶた、隆鼻術そして皺伸ばしの手術を大学病院で積極的に取り組むことにした。
そしてある時、僕はふと気がついた。
我々は手術がすべてだが、患者はそうじゃないんじゃないだろうか。誰にしても決して手術はありがたくはない。しかし患者さんが我々のところに来るときは、考え抜いたあげく、自分をきれいにするにはこれしかないと、思いこんでくるわけだ。

しかし、と僕は思った。
その前にまだまだやれることがあるのではないか。たとえばお化粧。もし、メークでごまかせるものなら、それに越したことはない。手術は危険を伴うし、元には戻せない。また、女性なら必ずお化粧はする。手術の切開線一つとっても、メークを前提としてデザインした方がはるかに隠しやすいのではないだろうか。
また、お化粧以外にも、服飾、髪型等手術前に総動員して、検討できることはいくらもあるのではなかろうか。その上で、ここだけはどうしても手術でしか解決できません、と煮詰まったところで我々の出番になれば、どんなに無駄な危険を冒さずに、またこちらも安心して手術に踏み切れるのではないだろうか。その中には当然、心理カウンセラーも含まれる。

こうして、カネボウの協力で、エステティッシャンを派遣していただくこととなった。そのころカネボウの研究所には、吉田さんという研究熱心な所長さんがおられた。面白いですね、ということで「リハビリメーク」という、新しい試みが始まった。
まず、美容外科希望の方に、どこまでエステティックやメークで改善出来るか、専門のエステティッシャンが、丁寧に指導する。その上で、やはり手術が必要となれば、今度は医師と共同で、コンピューターで、シミュレーションを行う。そして、ゴールに関して患者との間で納得がいったところで、手術に踏み切る。
手術後も、エステティッシャンがスキンケアをかねたメークの指導を行う。

エステティックとの共同作業は二つの副産物をもたらした。
まず、術後のスキンケア、特にマッサージは、傷跡の治りによいことがわかった。傷跡はしばしば赤く盛り上がるものだが、これがマッサージで早く平らに柔らかになる。皮膚移植の跡も早くなじんでくれる。
またフェーシャルを受けることが、カウンセリングという効果をもたらすこともわかった。我々は手術が中心で、どうしても十分に患者との話しに時間が割けない。診察室では緊張して、患者も聞きたいことが聞けない。
それが、エステティックの施術室でエステティッシャンに三十分ほど、ゆっくり顔などマッサージしてもらっているうちに、身も心もリラックスして、気楽に悩みをうち明け、施術者の優しい対応で、心が満たされていく場合がしばしばあった。

それだけでなく、痩身、脱毛など、これから医師とエステティックの接点は、広がる一方であり、両者の協力体制がもっともっと、推進されてよいと思うようになった。
そしてこれが[ビューティ・コンシェルジェ]の発想に繋がるが、この先は次のお楽しみ。
by n_shioya | 2013-07-06 20:31 | エステティック | Comments(0)


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