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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
寒さが続くと温泉が恋しくなる。
アメリカ留学の八年間、一度も日本食が恋しくなったり、更に言えば日本に帰りたいとは一瞬たりとも思ったことのない僕だったが、一つだけ懐かしく思い出すものがあった。 それが「温泉」である。 僕にとっての「温泉」は、山間の、出来れば渓流のほとりにたたずむ鄙びた日本の宿。 湯煙りと共に夕餉の香りも漂ってくる、まあ、手っ取り早いところでは、箱根の早川沿いの、木賀、底倉、宮の下そして強羅といったイメージであった。 勿論、駿河湾の雄大な落日を楽しめる、伊豆の西海岸の宿の露天風呂も悪くはない。 日本の温泉文化は世界に冠たるものである。 今若い女の子の間では“温泉ブーム”だそうだが、所謂温泉街はオジン臭いのでとお呼びでないという。 日本の温泉文化はそれなりに尊重するとして、今の若い人が求めているのは、新しいスパ文化ではなかろうか、例えばヨーロッパ風の。 と考えて、以前、日本にもヨーロッパ風のスパ文化を起こしたいと思い、ドイツ、フランス、イタリアなどのスパを廻ったことがある。 スパの老舗バーデン・バーデンでは、市長に招かれて市庁舎まで出向いた。長身でブロンドの魅力的な女市長だった。 彼女の意見は明快であった。 スパには三つの要件があるという。 まず、劇場。その時僕たちは、幸いなことにキリアンの三つの舞踊団の合同公演を見ることが出来た。 そしてカジノ。立派な造りである。昔ドストエフスキーがスッテンテンになって追い出されたという。 更には競馬場。残念ながらその時にはレースが行われていなかった。 つまり、スパでの保養は長期ステイを前提としているわけだ。 というわけで日本にヨーロッパ風のスパ文化を導入するのは至難の業といえる。 だが、まだ未練は残っている、アンチエイジングの為にも。
by n_shioya
| 2013-12-21 21:46
| コーヒーブレーク
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Comments(2)
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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