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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
何故病気はあるのか
アメリカに留学して最初に出会ったのがディバイン夫妻だったのは幸いだった。
留学先のオルバーはニューヨークの首都だが、アイルランド移民の街としてもしられている。
アメリカではカトリックと言えばアイリッシュやイタリアン、どちらかと言えば下層階級の移民の宗教と見なされて居た。日本での聖心、雙葉と言った特殊な階級のイメージとは正反対である。
学生時代から神道、仏教そしてキリスト教と経巡って、どれもしっくり来なかったのが、ディバイン氏と言う素晴らしい信仰の持ち主に巡り会い、オフの日は毎回宗教論争を挑むことになった。相手は弁護士でしかもかつては神父を志した男である。ああ言えばこう、こう言えばああと常に答えは準備されている。
草柳大蔵はその王国論で、バチカンを「詭弁の王国」と呼んでいたのを想いだす。
するとあるとき、日本人の書いたカトリック入門書を渡され、創世記から読み始めた。
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当時僕はインターンとして、いや一人の医師としてある一つの悩みというか疑問を抱えていた。
医学を学ぶものは誰でも感ずることだが、人体は実に精巧にできている.その発生から個体維持、種族維持のメカニズムそして外敵、疾病に対する防御機構。
全てが“ほぼ”完璧である。
だが問題はこの“ほぼ”にある。
完璧に見える人体から、何か一本梁が抜かれている感がする。それが病気の原因であり,ひいては死に至る・・・
神様がここ迄完璧な人間を作っておいて、何故一本、手抜きをされたのか?
そこでハタと思い当たった.これが聖書の言う「原罪」のツケなのだと。

医師と病気との闘いはモグラ叩きの感がある。
薬で一つの病気を治せば別の副作用が問題となる。また、抗生物質で細菌を押さえても、すぐ耐性菌ができる。
これは疾病に限らない。何か人類の抱える不幸の総量は変えることができないと言う無力感。人類が贖罪をしない限り救いはないのだろうか。
次から次へと変貌する、個々の疾患に対して医師は無力かもしれない。だが、患者の苦痛を除こうとする努力が贖罪となり、不幸の総量をごく僅かでも軽減するのでは・・・
そうでも思わない限り医者はやって行けない。

アダムとイブが蛇にそそのかされて口にしたリンゴの意味合いについては色々な解釈があるかもしれないが、人間が善悪を知り、自分たちで判断するようになったこととされているようだ。
そして本能と呼ばれる動物性をかかえながら、肥大した大脳による高次な価値判断とのギャップに悩まされる。

など、訳の分からぬ自問自答を繰り返しているうちに、いつの間にか洗礼を受ける破目になってしまった。
by n_shioya | 2013-12-29 16:30 | 医療全般 | Comments(0)


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