|
NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
突然、派手に日本人の夫婦喧嘩が始まった。
ローマの中央駅のホームである。わっとローマっ子が取り囲む。 一週間に亘るパリの国際形成外科学会を無事終え、我々日本からの形成外科医の30人ほどのグループは、2週間ほどかけ、フランス、ドイツ、イギリスの各都市を経廻って、ほぼ旅の終着点のローマから列車に乗り組むところだった。 もう発車間際というのに、この年配の美容外科医夫婦はホームで言い争いを続けている。 騒ぐ二人を皆で押し込み、無事特急列車は発車した。 “どうしたの、一体?”僕はそっと添乗員に聞いた。 “結婚以来、こんなに長く一緒にいたことがないので、ストレスがたまったそうですよ。” おかしいような、情けないような気がしたのを覚えている。もうかれこれ40年も前の話しで、こちらは若造でまだ配偶者同伴など財布が許さず、寂しい思いをしていたからである。 だが最近、熟年離婚だの、定年を機にとか、ある日突然!などという話を聞くと、笑ってばかりもいられない。 明日は我が身などいう心配ではなく(この辺がお目出度いですかな)、アンチエイジングの目的が究極はQOLだとすると、やはり伴侶とのかかわりが軸になるからだ。 ここを伏せて置いて、幾ら周辺をいじっても、何か空しいような感じがする。かといってこれは当人同士の問題。アンチエイジングが踏み込める問題ではない。 だが、と僕は思い出す。 アンチエイジングネットワークを始めた時、まず考えたのは男女共々の参加だった。 興味の対象は全くかけ離れているかもしれない。 だが、夫婦が手を携えて参加することで、又独身者は異性を交えてアンチエイジングに励むことで、お互いの立場を理解し、またお互いの活性化を計れば・・・ だが、現実はそんなに甘くなく、便宜上、男は男、女は女と2極化した活動のまま今日まで来てしまった。 これが来週の塩谷塾のテーマとして「幾つになっても男と女」を選んだ理由である。
by n_shioya
| 2014-01-08 19:47
|
Comments(0)
|
塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
以前の記事
検索
カテゴリ
全体 アンチエイジング スキンケア 医療崩壊 キズのケア QOL 老年病 介護 手術 全身療法 食生活 サプリメント エクササイズ エステティック ヘアケア 美について コーヒーブレーク 医療全般 原発事故 睡眠 美容外科 再生医療 再生医療 未分類 最新のコメント
フォロー中のブログ
ICELANDia アイ... 九十代万歳! (旧 八... ・・・いいんじゃない? 京都発、ヘッドハンターの日記 美容外科医のモノローグ ArtArtArt 芙蓉のひとりごと 真を求めて 皆様とともに... ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
|
ファン申請 |
||