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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
人体蜘蛛の巣説
この頃は天気さえ良ければ、庭の寝椅子に寝そべって、本を読んだり、空を眺めたりしていることが多い。
狭い庭だが、手入れを一寸怠ると、あっという間に蜘蛛の巣が張られてしまう。
ファーブルの昆虫記だったかに、その蜘蛛の鮮やかな仕事ぶりが書かれていたのを思い出す。まず放射状に縦糸を張り、次いでぐるぐる回りながら横糸を張り巡らす。
人の体というか人間の生命維持の巧みな仕組みを、ヨットの「復元力」や「羅針盤」などに例えてきたが、この「蜘蛛の巣」も人体の巧みを示唆しているのに気づいた。
人体蜘蛛の巣説_b0084241_20161824.png

蜘蛛の巣は放射状の縦糸とサークル状の横糸で編み目をつくっている。
縦糸が心臓とか肝臓とか各臓器に当たるとすれば、横糸は免疫系とか、ホルモン系とか各臓器を繋ぐ共通の系と考えられないこともない。
血液や神経系などは、横糸に入れた方がよいかもしれない。
ま、縦横はどちらでもよいが、僕が言いたいことは人体の各臓器、各系はこの網の目の様に繋がっているということだ。
そして蜘蛛は中心に陣取っていることあるし、辺縁部に隠れていることもある。
だが、どんな離れたところにいても、獲物がかかればその緊張はすぐに編み目の全体に波及し、蜘蛛はその緊張の源を察知しさっと獲物を捕らえる。

人間の体も同様で、一つの臓器、一つの系に起こったことは何らかの形で全身の系や臓器に波及すると思ってよい。
その為、医者によっては、自分の専門とする系や臓器をターゲットとして治療すれば、万病に効くと錯覚し、主張したがる方もいる。だが、これは我田引水というものだ。

我々医師には、この網の目の様な人体の各部位の連携を認識すると同時に、当面の震源地がどこか見極めるという、バランスのとれた判断と対処が要求されるのではなかろうか。
by n_shioya | 2014-06-16 20:15 | アンチエイジング | Comments(0)


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