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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
ミタメに取りつかれていると、我々の日常、驚くほど見た目に左右されていることに気づく。
例えば車。 ま、性能は似たり寄ったりだからだろうが、やはりまず目に入るのはデザインである。 例えばアウディ。 今勢いがいいが、昔と違うのは斬新なデザインである。一般の人々は試乗して評価を下すわけではない。 BMWの人気もそうだ。もっともこれはデザインだけでなく宣伝が巧みである。50年前“sheer pleasure of driving(ひたすら楽しいドライビング)” というキャッチ・フレーズで性能を売り込んだ。だがその頃はまだ、メカの点では如何にも古臭く、ベンツの方がはるか先を行っていたにもかかわらず、先進的なデザインで、いかにも機能的にも優れているような印象を醸し出していた。 デザインが車のけん引力となったのは1955年あたりからだと思う。 ツウトンカラーが流行り、テールフィンが売りとなり、しかもだんだんに巨大になっていった。 そしてより長く、より優雅になっていく。 カーデザインは花形職業となり、デザイナーがカー・メーカーでの出世街道を歩む時代が続いた。 でも考えてみれば、デザインはミタメ其のものの追及が使命である。デザイン優位ということは、我々がミタメに弱いということの表れである。 だが、オイルショックがこの傾向にとどめを刺し、かつては庶民の憧れだったキャデラックも、哀れなミニカーと堕してしまった。 車の魅力の一つがミタメすなわちデザインなのはわかる。 だが、モーターショウで展示される新車のそばに、なぜミニスカートの美女が立っていなければならないのか? 車のデザインにさらに華を添えるためか? 少なくも車の性能とは無関係の筈。 それとも同じ「乗り物」としての相乗効果?いやこれは失礼。 とまれ僕が言いたいのは、我々の生活は知ると知らざるにかかわらず、ミタメの影響なしには、一瞬も動かないということである。
by n_shioya
| 2014-09-08 22:08
| 美について
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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