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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
このところ美白ブームで、皆さん紫外線を敵視するようになった。 シワ・しみ・たるみといった女性とっての肌の大敵は「紫外線」であることは確かだ。皮膚老化の原因の8割は紫外線だと皮膚科の先生は言われる。「光老化」と呼ばれる所以である。 でも紫外線は人体にとって害だけだろうか? そう、骨代謝に欠かせぬビタミンDは紫外線で体内で合成される。もちろん食物でビタミンは補われるが、化学反応の微妙な違いがあり、一部は紫外線で作られる方が望ましいとされている。 そのためには一日15分ほど、手のひらの倍ぐらいの面積の皮膚が日の光を受ければ十分という。 紫外線の害として強調されるのが皮膚ガンの発生だ。確かに日差しの強いオーストラリアでは皮膚癌他国に比べダントツに多い。現地に行けばわかるが、オーストラリアの日差しは並大抵ではない。熱いより痛いと感ずるほどである。 だが日本人の皮膚癌の発生率はそれに比べはるかに低い。しかも日本人の場合、紫外線を防止することでどれほど皮膚癌が予防できるかという研究も見当たらない。 つまり言いたいことは、「シワしみたるみ」といった美容目的はともかくとして、日本人の場合、あまり皮膚癌を恐れて紫外線を敵視する必要はないのではなかろげんうか。 人類は大昔から日光の下で繁殖してきた。同時に皮膚はメラニンを産生することで、過度の紫外線の害を避けるようになった。 だが紫外線は害だけでなく、進化の過程でビタミンD合成という重要な役割も担うようになった。まだ我々の気付かぬ面で紫外線が健康に役立っているかもしれない。 何よりもスポーツを含め戸外の活動が我々の健康を保ち、全身の細胞を活性化してくれることは確かである。 最近は日よけクリーム、長手袋そして帽子など紫外線防止策には事欠かない。そう、日本おリボン党の白川みき党首がデザインしたミキフィーユ日傘などお洒落ですぞ。 それらをフルに活用し、活発に戸外を飛び回ってアンチエイジングの実をあげて欲しい。
by n_shioya
| 2016-03-04 20:31
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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