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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。 |
“あのさ、アンチエイジングとかいうのやってたわ、地下一階で。”
そのアンチエイジングの学会の一日目を終え、メリディアンのコーヒーショップで、チョコレートパフェを待ってると、隣の三人づれの女の一人がしゃべっている。 声高なので、聞き耳を立てなくも自然に聞こえてくる。 “何、アンチエイジングって?” “あれよ、クリームだの、サプリだの、デトックスだの。 肌が若返るっていうけどホントかしら?” なんとも雑駁なやりとりだが、アンチエイジングの現状を反映して興味深い。 “今日さ、何もやることが無いなと思ってたら、ポスターを見たの。アンチエイジング学会にどうぞ、って。 そんでちょっとのぞいてみたら、いろんな会社のコーナーがあって、水よ、体にいい水とか置いてあったわ。 でも、係りが説明するだけでサンプルやお土産くれるわけじゃないの。クリームでもドリンクでも、何でもいいけどさ、くれりゃいいのに。 そう、奥でなんか話し合いをやってたわ、あれが学会だったのかしら。“ せっかく世界中からエキスパートを集め、アメリカのアンチエイジング医学会が日本で開催した初の国際会議も、街のおばちゃんたちにかかっては形無しである。 だが、中では実に中身の濃い、最先端のテーマが熱心に討議されていた。 9時の開会式に始まり、終わったのが夜の8時である。 何事でも本音むき出しのヤンキー気質丸出しの米国抗加齢医学会である。 目指すところも、老いは自然現象と受け止め、ただ緩やかにそしてピンピンコロリなどというまだるっこしいことは言わず、ずばり不老不死こそアンチエイジングのゴールだという。 そのためにはホルモン補充はもちろん、遺伝子操作、再生医療なんでもありだ。 性に関してもあからさまである。 いくつになっても男と女。など、わがアンチエイジング・ネットワークの五箇条のような、オブラートに包んだ言い方はせず、いかに機能を回復、維持するかを、図解であの手この手をスクリーンに映し出す。 ポルノすれすれの映像の連続に、一般市民も多数混じっている参加者から、悲鳴とも感嘆ともつかぬ歓声が沸き起こった。 だが何もそこまで無理しなくても、というのが大方の受け止め方のようであった。 これだけは具体的な映像をアップできないのが残念である。
by n_shioya
| 2006-06-16 21:57
| アンチエイジング
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塩谷信幸
1931年生まれ
東京大学医学部卒業 北里大学名誉教授 北里研究所病院形成外科・美容外科客員部長 AACクリニック銀座 名誉院長 NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長 見た目のアンチエイジング研究会代表世話人 東京米軍病院でのインターン修了後、1956年フルブライト留学生としてアメリカに渡り、オルバニー大学で外科を学ぶうちに形成外科に魅了される。数年の修業の後、外科および形成外科の専門医の資格を取得。 1964年に帰国後、東京大学形成外科勤務を経て、1968年より横浜市立大学形成外科講師。1973年より北里大学形成外科教授。 1996年に定年退職後も、国際形成外科学会副理事長、日本美容外科学会理事として、形成外科、美容外科の発展に尽力している。 現在は、北里研究所病院美容医学センター、AACクリニック銀座において診療・研究に従事している。 >>アンチエイジングネットワーク >>NPO法人創傷治癒センター >>医療崩壊 >> 過去のブログはこちら(2005年5月26日~2006年5月26日)
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