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NPO法人アンチエイジングネットワーク理事長が、『アンチエイジングな日々』を
軽快な筆致でつづります。 どうぞお気軽にコメントをお寄せください。
解剖学の薦め
最近どういうことかリスカ(リストカット)が増えている。
流行っているといったほうがいいかもしれない。

僕の創傷治癒のサイトにも、ほとんど毎日といっていいほど、リスカの傷跡の相談がくる。
ほとんどが若い女性のようだ。
ある夜など、夜中までに5件も続けてカウンセリングに入り、ぞっとなった覚えがある。
だが、ほとんどがいわゆるためらいキズで、浅く無数に傷をつけただけのようだ。
形成外科の立場から言うと、実はこれが一番修正に難儀するとは、前に一度書いた覚えがある。

本当に自殺する気があるなら、思い切ってスパッとやってほしい。しかも脈を取るときに触る手首の動脈を狙って。(もちろんこれは冗談
ところがこの動脈,指を動かす10数本の腱の横に隠れているので、よっぽど解剖に熟知してないと、腱ばかり切って命は助かってしまう。
もちろん助かるのは結構だが、この腱をつなぎ合わせるのが大事業で、一本一本つないでいくと夜が明けてしまう。

を切るときも解剖の知識は必須だ。
ターゲットとすべき頚動脈はあごの下に隠れており、初心者はしばしばのど笛をかき切って、つまり気管切開をして声が出ないまま、ヒューヒューさけびながらERに担ぎ込まれてくる。
気管切開の修復はそれほど困難でないが、初志貫徹できずに恥をさらすようなよう悲鳴は聞くに堪えない。

外科学は解剖に始まり、解剖に終わる。

今日の話はこれから医学に取り込もうとする学生に、一見無味乾燥な解剖学の重要性を納得させる為にときたま引用する例であって、医師である僕が決して自殺を奨励したり、幇助することなどありえないので、念のため。
by n_shioya | 2006-09-22 21:50 | 手術 | Comments(0)


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